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の魅力を支えるロゴス

2004年3月22日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)


◆ 今年の中学入試でも、多くの生徒と保護者には選ばれた。そして大学進学実績も躍進したのではないだろうか。Yomiuri Weekly(2004.3.28)によると、全国レベルで早稲田・慶應に強い125校のうち19番目にランキングされている。たしかに昨年慶應は29名合格していたのに対し今年は46名が合格している。早稲田は昨年は69名だったのが今年は72名とやはり増えている。

◆ 大学進学実績が伸びたから、受験生や保護者に選ばれたということを言いたいのではない。大学進学実績が伸びるような学習環境というか学習システムが魅力的だから選択されるということを言いたいのである。

◆ 私立学校の中には、いわゆる受験勉強をさせて大学進学実績で効果を上げているところもあるだろう。それはそれで、予備校や塾に通わなくてよいのだから、1つの賢い選択である。しかし、のように建学の精神としてのキリスト教的精神があらゆる教育機会、教育活動に貫徹していることによって教育が成り立っている私学はそう多くはない。

◆ 理想と現実の乖離は、どこの私学も大いに悩んでいるところであるが、同学園は他校に比べ、かなり一致している。それはカリキュラムの構造を考えて見るとわかる。学園のホー,ムページを見る限りの推察に過ぎないが、シンプルな表現からでも重層構造になっていることがわかる。国語と英語は、言語として徹底的に技術的側面がトレーニングされているようである。国語というと心や日本の文化が強調されそうであるが、同学園では表現技術が中心なのである。英語というととかく異文化理解が強調されるが、英字新聞が読めるようなスキルを中心にトレーニングしていく。

◆ これらの言語技術があるからこそ、社会の授業で情報の分析ができる。社会の中の自分を見つめるには、情報に惑わされてはいけない。批判的な精神が肝要だが、そのためには多くの情報の収集分析ができなければならない。そして数学と理科。ルールを見出すという抽象思考は実は創造力を養う。だが、技術も思想も創造も愛がなければ意味がない。この愛は園芸によって生命の大切さを身に染みてこそ始めて生まれてくる。体育によって自分の身体の可能性を知ることによって自らを大切にする愛が自覚できる。家庭の授業によって市民生活を学び人間同士の愛の形を学ぶ。そして聖書によって自分が人類に向けてどのようにアガペーを発揮できるのかを学ぶ。

◆ このように教育活動すべてが立体的構造として組み立てられている私学は、もしかしたら少ないかもしれない。このような立体的というか有機的というか重層的というか、すべてがリンクできているのは、学園のすべての教師が惜しみなく対話するからである。よくコミュニケーションが豊かな学校であると受験雑誌などで紹介されるが、問題はどのようなコミュニケーションがなされているかである。そこに光を入れるような取材が今後は期待される。また私学の先生方ももっと本格的にコミュニケーションについて議論してもらいたいものである。なぜなら教育のロゴス化の過程というコミュニケーションこそがの教育を魅力あるものにしたからである。



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