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学校選択指標(1)〜学校の魅力を表現している項目はどれか

2004年8月30日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)


◆ 下記の12の学校選択指標について、男子校・共学校グループ90校、女子校・共学校グループ129校分5段階で付けてみた。12の指標トータルの平均が2.8以上の学校については8月16日のホンマノオト「私学クオリティスクール〜学校選択指標から探す」(http://eri.netty.ne.jp/honmanote/selection/2004/0816.htm)で紹介した。

【学校選択指標】
(1) 自己実現プログラムを自覚的に実施しているか。自己欲求から自己実現へ。
(2) 教師は創造的コミュニケーション能力を発揮しているか。
(3) 時代の新しい文化に考えをもって対応しているか。
(4) 論文指導は、大学の卒業論文を超えるものであるか。
(5) 授業はプログレッシブな要素を包括しているか。
(6) 総合的な学習は6年間のカリキュラムや行事の流れの中に位置付けられているか。
(7) 英語教育は現地校で耐えられる英語力を養成できるものになっているか。
(8) ITはあらゆる教科で活用できる環境になっているか。またその環境を活用しているか。
(9) 芸術教育は、他教科に刺激を与える基礎になっているか。
(10) 進路指導ではグローバリゼーションに対応できるキャリア・デザインになっているか。
(11) 教育空間は生徒の潜在能力を引き出す空間として設計されているか。
(12) 学校説明会では教育理念が教育実践に具体的に展開していることが説明されているか。

◆ ここでは、学校選択指標の各項目が、「男子校・共学校グループ」と「女子校・共学校のグループ」ではどのような傾向の違いがあるか紹介しよう。「グラフ−2」(各項目のそれぞれのグループトータールの平均値)によると、「女子校・共学校のグループ」は「教育空間」の指標が一番高く出る傾向にある。「男子校・共学校のグループ」は「進路」が一番高くなる。一方、「教師」という項目についてはズレはあるものの両グループともスコアは低くなっている。

◆ また、生徒募集で苦労しているのは女子校のほうが多いため、「総合学習」「英語」「生徒獲得戦略」「IT」「芸術」という教科学習以外でPR効果が高い項目が「男子校・共学校グループ」より高くなっている。ただし、項目間の比較をすると、「女子校・共学校グループ」であれ、「男子校・共学校グループ」であれ、「授業」と「教師」の項目は他の項目に比べ低くなっている。これはもともと上記の指標の定義にあるように、プログレッシブな要素や創造的コミュニケーションという要素をいれているためである。つまり「教師」や教科の「授業」というのはそれほど大きく変わっていないということを示している。それ以外の項目は、教師1人ひとりの判断や決断というより、校長を中心とする経営陣の決済によって動くので変革が速く伝わる。そのためスコアの結果は高くでているのであろう。

◆ 「論文指導」に関しては、「男子校・共学校グループ」の方が高くでている。これは東大を中心とする国公立大学に男子校の方が進む確立が高いから必然的にそうなるのである。東大や国公立大学の入試では論述力がものをいうため、骨太の論文の指導が必要になるのである。

◆ 女子校は海外の大学を目指そうとしているが、まだまだ英語力の養成に力がはいり、本格的な論文指導にはどうやら力がそれほど入っていないようだ。英語力は大事であることは言うまでもないが、小論文のような発想と表現力を養成する本格的な学習プログラムの構築がなければ海外大学には手が届かない。当面はグローバルアドミッションとして海外大学進学に学校として取り組めるところは少ないというのが本当のところだろうか。

◆ 「論文指導」も「英語」も学校選択指標が4以上の学校は次のとおりである。

●男子校→ 慶応普通部・開成・栄光学園・麻布・聖光学院・武蔵・海城・那須高原海城・世田谷学園
●女子校→ 桜蔭・白百合学園・共立女子・女子学院・東京女学館・普連土学園
●共学校→ 慶應湘南藤沢・芝浦工大柏・渋谷教育学園幕張・渋谷教育学園渋谷

◆ こうしてみると確かに、上記の学校からはアメリカのアイビーリーグやUC系の大学にすでに進学者が輩出されている(あるいは計画している)学校ばかりである。ただ、直接学校全体として取り組んでいるかというとまだまだであろう。


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