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2003年11月公開模試から〜首都圏男子の受験校(5) |
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2003年11月21日 |
| ■ 2月2日の午後入試の動向を見てみよう。やはり2月1日と同じように藤嶺藤沢、青稜、関東六浦は勢いがよいが、ここで注目すべきは、高輪と工学院大附属。やはり前年比増である。受験生や保護者はこの両校に何らかの魅力を感じている。
■ 高輪の場合は、その教育方針や教育目標で明快に、人間形成と大学進学のためのカリキュラムの2本柱を提唱している。そして大学実績は年を重ねるごとに伸びているわけだから、このようなシンプルなTraditionalなタイプの学校を嗜好する保護者が注目するのは当然である。 ■ 一方、工学院大附属は、共学校になったし、新校舎も着々と進んでいる。ホームページのトップページは、まずはキュートな女子生徒の品のよい笑顔から始まる。オーストラリアの研修にも力を入れている。もちろんIT環境はばっちり。他校の追随を許さない環境だろう。カリキュラムも大学受験対応型を標榜している。伝統的なアカデミック・プログラムをベースにプログレッシブなプログラムをどんどん進めているという感覚は、若い保護者には興味と関心を抱かせるはずだ。 ■ しかし、同校の真骨頂は明確な共学校の理念である。一般にシングル・スクールが共学校化するときの理由は経済的な側面が強い。もちろん同校もその理由があったには違いないが、他のケースにはないほど理念にこだわっている。 ■ 城戸校長はこう語っている。「理工系大学の附属学校である本校が男女共学を実施した目的は、『ジェンダー・エンパワーメント』を高めることにあります。『ジェンダー』とは、男らしさ・女らしさといった、社会的・文化的につくられた性差を意味し、『エンパワーメント』とは、性差を超えてみんなで力を合わせ、ともに力をつけ、一人ひとりがその人らしく活動する中で、社会的・文化的・政治的・経済的状況を変えていく力を持つことです。最近の国連統計によれば、日本は、女性を含めた人間能力の伸びは世界でも有数の位置にありますが、女性が専門職や技術職、管理職に就き、政治に参加する度合いなどを測る『ジェンダー・エンパワーメント測定』は、日本がその近代化過程で模範としてきた欧米先進国に比べると、最下位です。本校では、科学技術分野においてはこれまで特にその割合が小さかった『ジェンダー・エンパワーメント測定』を高めることに意欲を持つ女子生徒を迎え、共学を通じて男女ともにその性差を越えて力を合わせながら、新たな時代と社会を自らの手で築き上げていこうとする生徒が入学されることを、心から歓迎いたします。」 ■ これは工学院大附属にとってはおそらくは革命宣言なのである。いや城戸校長の意地なのかもしれない。しかし、同校の生徒獲得戦略は、本質論的には他校と比較にならないほど最先端を行っている教育の理念を背景にしながら、目に見える教育実践や環境を前面に出している。経営の倫理と教育の論理のマネジメントが巧みなのだ。 ■ 教育に関し本来的な議論ができない国民の特質を逆手に取った見事な(やり過ぎとも思える?)戦略だ。しかし本当のすごさは、生徒獲得が成就したところから始まる。工学院大附属を選んだ受験生や保護者は先見性があったということになるだろう。 |
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