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学校文化再生産の構造(3)

2007年6月7日
by 本間勇人

◆ 学校組織というのは、企業組織とは違い、合理的トップダウンの力は実は弱い。一見そうなっているかのような学校もたくさんあるが、多くは合理的トップダウンではなく、カリスマ的トップダウンである。そしてそのカリスマがグローバルな視野や思考様式を持っている場合、もっとも強いというのが学校組織の平均的なあり方ではないだろうか。逆に理不尽な人間関係だけで組織を運営しているカリスマ型の学校組織は最悪で、生徒が集まらない可能性がある。

◆ だから、学校組織は欧米のような市民社会的な合理的な議論ベースの組織ではないようだ。コンプライアンスベースの企業は、どんどん市民社会的なベースが重視されているのに(もっとも株式や資本ベースなので、経済合理性しかないのが多くの企業だろう。しかしまた、上場していない株式会社はコンプライアンスに耐えられない怖れがでてくる・・・)、学校組織はだいぶ遅れている。

◆ 卓越したカリスマ学校組織は、たしかに強いが、その組織のメンバーは、カリスマには忠誠心が大いにあるが、それ以外には壁を作りがちだ。カリスマとメンバーの関係が大事であって、外からの事象や人材の出現は、すべてはねのけるという防衛機制を大いに稼動させるというのが一般的である。

◆ しかし、これが多くのステイクホルダーに余計な心理的、金銭的、労力的な高い防衛コストを強いているのである。この防衛コストが高くなると無駄な金銭や力がかかるので、放っておくと、やがて組織の硬直化を招き、組織のライフスサイクルは衰退期を迎えることになる。

◆ そこでこの防衛機制を解放しなければならないのであるが、その方法はいかに。それは古典的ではあるが<ジョハリの窓>の活用が便利である。学校の先生方と塾あるいはマスコミが共有している情報のフィールドつまりオープンな窓が、防衛機制で守られている場である。その境界線が、実は防衛機制の壁である。このオープンな窓が大きければ大きいほど(といってもこれはあくまでも比喩)、情報量の大きさと情報の質の豊かさが拡大していればしているほど防衛コストは減少する。

◆ 防衛コストの低い(防衛コストとセキュリティ・コストは別)学校組織こそ、カリスマベースな組織ではなく市民社会ベースな組織である。子どもたちが6年間幸せで未来に夢を抱き、それを実現するタレントを見出せる学校とはそういう学校である。市民社会ベースの学校組織は、学校文化再生の構造として重要ポイントの1つである。



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