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中高一貫校の時代性【6】

2006年3月14日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 日本経済新聞(2006年3月6日)によると、都道府県や市区町村が設置主体となる公立の中高一貫教育校が増えており、2005年度までに173校が開校し、2006年度以降も約50校が開校予定だという。

◆ 200校を超える公立中高一貫校がここ数年で一挙に開設されているということ。ただ各家庭の通学範囲に最低1校あるよう全国500校程度を整備するという文部科学省の目標にはまだまだ遠いというところか。また9割は「併設型」か「連携型」。1つの学校で6年間の一貫教育をする「中等教育学校」は圧倒的に少ないという。

◆ しかし、私立中高一貫校とて、学校教育法上は「中等教育学校」ではない学校がほとんどだろう。要は制度上の問題なのである。併設であろうが、連携であろうが、中等教育学校であろうが、6年間という時間を連続して学びにあてられることが重要。

◆ 6年間という学びの環境には、「知識伝達型」ではなく「知識創造型」のゆとりが生まれ、本来の「ゆとり教育」が貫徹できるからである。「東京都公式サイト」によると2006年3月9日、教育庁は、2008年に立川地区中高一貫6年制学校、武蔵野地区中高一貫6年制学校を開校する予定であることを発表している。また2010年度には中野地区(富士高校)、練馬地区(大泉高)、八王子地区(南多摩高)、三鷹地区(三鷹高)でも開校を予定しているという。

◆ 2010年には東京都には11校の公立中高一貫校が存在することになるわけだが、そうすると公立及び私立中高一貫校の受験者総数はまたまた増えることになる。首都圏での中学受験生は6万人で受験率は20%に達するかもしれない。5人に1人は中高一貫校に通うということになるわけだ。

◆ 中高一貫校の時代性は、質の二極化の問題も孕んでいる。露骨に80%の子どもたちには「知識伝達型学び」が、20%の子どもたちには「知識創造型学び」が提供されるようになるということなのだ。これはいささかまずい。この格差をいかになくすか。

◆ 80%の子どもたちにお金をかけることは国も自治体もしない。ないものはないのだから。どうしたらよいのか。実は簡単だ。フリーのブログで本について語り合い、英語で外国の生徒でも大人でも互いにコメントの応酬をやる環境を導くだけでよい。そしてボランティア。チームで社会の課題を解決するプロジェクトを創る。拠点は図書館。これで、読解リテラシーも問題解決リテラシーも国際教育の問題もすべてクリア。安価で幅広い知を社会的に育成できる。ところでアドバイザーは?それは少子高齢化社会だからリソースは豊富だ。キャリアを積み智恵に富んだ高齢者の出番だ。

◆ 金をかけずに国を再生する方法はいくらでもある。このことに気づくチャンスがあることが、中高一貫校の時代性の特徴でもあるはずだ。



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