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2月1日 東京、神奈川で中高一貫校入試始まる

2006年2月1日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 2月1日、東京、神奈川で中高一貫校入試始まる。そして、アメリカではグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長が退任。バーナンキ大統領経済諮問委員会(CEA)委員長(52)が第14代議長に就任。新しい2006年の開幕である。中高一貫校入試とFRB新議長の就任がどう結びつくのか?

◆ もちろんたいへんに強い結びつきがある。私立にしろ公立にしろ中高一貫校を選択するということはグローバリゼーションの流れを選択するということだからだ。グリーンスパン議長は、バーナンキ新議長にバトンを渡す時に、FF金利を上げた。ただし、景気の上下に影響を与えない程度にしてという認識で。

2月1日共立女子の入試風景。
完全中高一貫教育に大胆に移行している共立女子を選択する生徒は多い。

◆ それでもこの連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は米国株式市場に影響を与えた。この利上げはインフレ抑制のために今後続くのではないかという懸念からのようだ。グリーンスパン議長は、18年在任中に起こった、欧州通貨統合、メキシコ危機、米国の生産性向上ブーム、97年のアジア通貨危機、98年のロシア危機、そしてドットコム・バブルを、金利を低く設定して乗り越えてきたために、このような懸念が生まれるのかもしれない。18年間の認識習慣というものは怖い。

◆ しかし、一方で、米国経済に巨額な貿易赤字と財政赤字をもたらしてきたことも事実で、もしこのまま金融引締め政策をとらなければ、米国の不動産バブルは、ITバブル崩壊の二の舞になるかもしれない。

◆ 求められるは、もはや「規制緩和(自由)か規制か」という選択ではない。「市場の自由を担保する規制の構築」なのである。この流れはEUではすでに動き始めている。だから、「欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、バーゼルで開かれたG10中央銀行総裁会議後に記者会見し、今年の世界経済先行きは明るく、2005年の成長率を超える可能性があるという見方を示した。」(ロイター−1月10日7時47分更新)

◆ そして日本でも、ファンド関連や建築関連の不祥事で、「市場の自由を担保する規制」「市場の倫理」というものが重視されている。これは文部科学省の動きとは大きく違う。同省の場合、OECD/PISAで日本の読解リテラシーが下がったという報告を受けるや、すぐにも基礎基本を強化し、総合的思考力を養う時間を制限するという学習の規制を行う動きに転じた。それぞれの子ども達が自由な発想で学ぶ時間を規制するのである。

◆ 諸外国では経済と教育は高い程度で相関する。だから経済の自由観、規制観と教育の自由観と規制観も同質である。しかし、日本は経済の自由観は市場の道徳感情の育成に働くが、教育の自由観は国家道徳によって規制される。道徳といっても市民の中から生まれるコモンセンスとしての道徳(アダムスミス的)なのか、国家が国家のために政策的に捏造した道徳(独裁的)なのかでは、大きく異なるのである。

◆ そういう意味で、2月1日、中高一貫校を選択したということは、まずは教育と経済は高い程度で相関するという学びの場を選択したということを示唆する。ただし、私立中高一貫校と公立中高一貫校とでは、教育と経済の相関の度合いはかなり違うだろう。それでも新しい2006年のベクトルを目指していることには変わりはあるまい。2010年までには日本全体で小学校卒業生の10%強が中高一貫校に進学するようになるだろう。日本と世界をつなぐリーダーが、大量に誕生する機会となることを期待したい。



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