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| ≪未来を創る学校≫の条件(7) |
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2005年9月22日 |
| ◆ 2005年6月12日、日能研は「学力・新発見テスト」を実施。このテストはOECD/PISAの報告を受けて、小学生に同じような質=「世界標準につながるモノサシ」の問いを投げかけてみたらどうなるかという好奇心から発し、≪未来につながる学力≫を発見しようという趣旨のものであったようだ。その調査レポートのダイジェスト版を知人に見せてもらった。ハーバード大学のハワード・ガードナー教授のMI(Multiple Intelligence)の理論をベースに子供たちの知のあり方を多角的に探究していたりしていて興味深かった。
◆ その調査結果のなかで特に注目したい相関図(4年生の結果)があった。横軸は知識、縦軸は考える力を示しているものがそれである。知識を問うテストの結果と考える力を問うテストの結果の散布図である。イメージとしては、【図−1】のようになる。右にシフトすればするほど知識がある子供だし、上にシフトすればするほど考える問題が解けた子供だ。
◆ この【図−1】は一見すると当たり前のようなのだが、考える力=創造力と置き換えると、とたんに【図−2】のようなイメージにシフトしてしまう。総合的な学習をやっていると基礎学力が低下するというのがその典型的な考え方だ。 ◆ 実際、各学校内でも、同じような議論は絶えない。しかし、鴎友学園女子のように創造的な力を身につければ、知識や基礎学力というものも同時に身につくはずだという信念に基づいて、学校改革を続けてきて、見事に成果をあげてきた例もある。1986年伊藤進先生が校長に就任したとき、このようなことを語られた。「学習の効率化ということから言えば、創造的立場に立たせるとか、表出・表現を重視するとかいう方針は、大学受験と矛盾するではないかという実際的心配が当然出てくるはずです。しかしその点については、生き生きとした創造的なものが学校に流れていれば、全体としては学習へプラスにはね返ってくるはずだという楽観論に立とうと思います。」(1986年度『 ◆ この伊藤先生の信念の成功は、憶測でも単なる偶然でもなく、ある程度データ的な根拠があるのではないかということを示唆する結果が【図−1】なのである。伊藤先生の言葉を借りれば、【図−1】のように創造力と知識の相関があると考える立場は、楽観論であるのかもしれない。すると【図−2】のような考え方に固執するのは悲観論となろうか。 ◆ どちらの図のイメージが正しいかどうかは問題ではない。学習観の違いなのであるから。どちらの学習観を選択するかという意志決定とビジョンこそが重要なのである。少なくとも≪未来を創る学校≫は、【図−1】のような楽観論の学習観に立つことになるだろう。 |
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