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≪未来を創る学校≫の条件(2)

2005年9月8日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ ≪未来を創る学校≫は未来を創る人材を輩出する。未来を創る人材とは、リチャード・フロリダ(ジョージ・メーソン大学教授)によれば、3T(Technology、Talent、Tolerance)の条件を有するクリエイティブ・クラスに属する人材である。このクリエイティブな人材を生み出す学習過程は、シーモア・パパート(MIT教授)によれば3X(explore, exchange, express)である。あるいはハワード・ガードナー(ハーバー大学教授)によればMI(Multi Intelligence)である。(これらについては拙著ホンマノオトにおいて随所で語っているので、詳細は省略。たとえば、Honda「発見・体験学習」の基礎(6)を参照して頂ければ幸い)

◆ 特にToleranceの側面は、ヨハン・ガルトゥング(平和学者で、TRANSCEND代表)の「平和的手段による紛争転換(超越法)」が重要。問題発生ABC(Attitude、Behaviour、Contradiction)を見出し、撤退、妥協の状態から創造行為というレベルに上げていく過程である。この過程は国家間どうしの紛争においてだけではなく、3Xや3Tという活動をチーム学習で実施していくときにも応用できるし、応用することによって、日々の学習が平和学習へと結びつく。≪未来を創る学校≫は、日々の学習活動が大学進学やキャリアデザインという生徒1人ひとりのセルフ・アイデンティティ育成のためのみに貢献するのではなく、世界の人々の平和を考え実行できるクリエイティブ・アイデンティティを形成する学習場なのである。私立学校の共通の理念であるman for othersとはこのことを示唆するのではないか。

◆ そして、問題発生ABCを認識し、3XとMI学習過程を通して創造行為に到るまでの促進的で拡張的な学習行為は、拙案のCILO(コミュニケーション行為)である。Creative、Interactive、Learning、Oppressiveという4つのタイプのコミュニケーションのバランスを自在に形成できる行為である。このCILOコミュニケーション行為を自在に活用できる人材の条件が3Tなのである。

◆ Honda「発見・体験学習」は、このような3T、3X、MI、ABC、CILOという要素をHondaのリソースと結びつけ独自にデザインし、2泊3日でコンパクトにまとめた学習プログラムの1つである。このプログラムが最適化できたのは私立中高一貫校や公立学校の中にすでにある≪未来を創る学校≫ネットワークとのコラボレーションが続いているからである。

(つづく)


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