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京都府教委の卓越教員の育成事業から学ぶコト

2005年7月1日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 読売新聞(2005年7月1日)によると、「学習、生徒指導で卓越した力量を持つ教職員を激励し、さらに力を発揮してもらうため、教頭並みで処遇する新たな専門職を設ける方針を固めた」という。「教職員全体のレベルアップを図るため、教職員を指導してもらう」とうことが中心のようである。

◆ 京都府教委は、2002年に「優秀教職員表彰制度」をつくり、年に50人ほど表彰しているようである。この表彰された卓越教員の行き場がなかったので、今回教頭並みの処遇で、校長、教頭以外にも出世のための位階を新たに設置したというところが本当のところなのかもしれない。

◆ 行き場がないというのは、表彰されたはよいが、組合などから反発されるだけで、もらっても意味がないという風潮が出始めたのだろう。それではせっかくの制度が破綻するから、制度を制度で保守しようということなのかもしれない。ここら辺は憶測にすぎないのだが。何せ京都府教委にインタビューしても新聞に書かれていること以上は回答してくれないので。

◆ 私立学校の場合だと、CALのように意欲の高い先生方が独自のネットワークで授業研究会をやって、実践に生かしている。しかもその評価は、私立学校を選択する保護者に選ばれるかどうかに直結するから、先生方も腕の見せどころで、ワクワクドキドキしてやっている。

◆ 自分の授業が生徒の成長や知的刺激に役に立つなら、多くの生徒に受けてもらいたいというのが私立学校の力量ある先生方の素直な気持である。自分の授業より他の先生の授業がよいという評判が立ったら、まずはその先生の授業を見てみたいと思うのは自然だろう。そして評判の立った先生も情報を公開するのは望むところなのである。そういう情報交換の場がCALである。

◆ 学校の先生は多忙である。だから勉強会など負担がかかる。できるだけそれを軽くして、効率よく情報交換ができるようにという教育委員会の親の心を子はいつまでたってもわからない。教委の思いが過保護になってしまうことが多いのである。そこを厳しく追及して教師の自律を促しているのは、品川区教育委員会だろう。品川教委のマネジメントの戦略や戦術はかなり巧みである。指導主事の中にいるやり手のブレインの層が厚い。

◆ 結局は上にたつもののマネジメント力が、卓越教員を育成する。忙しくてと愚痴をこぼしている教員に限って、卓越していない。こちらがそんなに忙しいのにどうしてこんなに勉強会に熱心にでてこられるのですかと頭が下がる先生ほど卓越している。

◆ 私立学校だって、愚痴教員はたくさんいる。しかし、割合的に愚痴教員が少ない私立学校は、保護者や受験生に選ばれている。逆の場合は集まらない。愚痴教員をそろえるか、卓越教員をそろえるかは、理事長、校長といった経営陣の目の問題である。人を見抜く目はマネジメントにおいて最も重要である。こればかりは制度で補完することはできない。もっとも愚痴教員などというのは初めから存在していない。愚痴がでるようなマネジメント環境や雰囲気だというのが真実なのだろうが。


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