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2005年5月27日 |
| ◆ チーム学習の状況が一見創発的コミュニケーションを行っているように見えるが、実際には規律的(抑圧的)コミュニケーションになっているということもある。そうならないように、擬似創発的コミュニケーションの状況を見破るには、Honda「発見・体験学習」カウンセリングというLAの視点が重要になってくる。
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◆ SV(Supervisor)やLA(Learning Adviser)は、カウンセラーでもコーチでもない。言うまでもなく教師でもない。あくまでチーム学習が創発的コミュニケーション行為を実行する環境設定をサポートするだけである。コーディネーターでもエージェントでもない。だから、チーム自体が自らリサーチや編集スケジュールを立てる時間がたっぷりとられている。その時間は、チームで役割を決めて、誰にインタビューするか、どこに行くかなど全部自分たちで決めるのである。LAは、チームが、自分たちではどうしようもない危機に直面しているのに気づいていないときや仕事をしている大人とのコミュニケーションをとるときに色々な約束をしなければならない壁にぶつかっているのに、自分たちでできると思って猪突猛進しようとしているときに、ちょっと待ったをかけるだけである。そして再議論を促すのである。 ◆ 雪の結晶が、気温や湿度の条件によって形を変えるように、チーム学習のプレゼンの内容も多様なTQやEI(Emotional-Intelligence)の諸条件によって変わっていく。雪の結晶が誰かによって1つの鋳型にはめられてできるのではないのと同じように、あくまでも設定された多様な条件を活用して編集していくことによってプレゼンの内容は決まっていく。 ◆ ところがチームワークがピラミッド構造になって、誰か1人の生徒に従う形で、編集内容が組み立てられると、成果は上がるが、創発的コミュニケーション行為が機能しなくなるときがある。そうなるとチームメンバー1人ひとりは自分の創造的才能、ポテンシャルを引き出すことなく作業をすることになる。
◆ これは、Honda「発見・体験学習」プログラムのイメージに反することになるので、そうならにようにするために、Honda「発見・体験学習」カウンセリングの5つのポイントでLAは常にチームメンバーやチームを見守っている。5つのポイントというのは、「世界を変える学習」83ページの表を参照して欲しい。 |
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◆ ポジショニングという1つ目のポイントでは、LAはどのレベルの学習行為を生徒1人ひとりがとっているかを見定める。そのレベル分けしたカテゴリーの中身は、レベル6まではOECD/PISAの報告書に基づいているが、7から10まではHonda「発見・体験学習」プログラムの独自のカテゴリー(23・24ページ参照)である。PISAはあくまでペーパーテストであるから、体験や問題発見や調査、議論、発表といったリテラシーについては評価項目を用意していない。いずれにしてもこのHonda「発見・体験学習」到達度レベルは、世界のものさしと共通した部分も持っているのである。 |
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◆ 3つ目はイメージング。ポジショニングとカテゴライズィングを重ね合わせてIUZ(理解領域)をイメージする。情報収集・整理・分析・編集・発信のそれぞれの過程がみえてくる。収集情報の多様性と取捨選択性、整理をするときの方法論、分析をするときの論理性、編集するときの基準となる発想の意外性、発信するときの表現技術の戦略性などがイメージできるのである。 ◆ 4つ目のポイントは、デ・ザイン(DE‐SIGN)。調査→議論→編集を少しずつ進めていくうちに、程よく固まるのだが、発想が一般的であったり、事実の羅列で終わっていたりするときがある。それを破壊して、創造し直す必要があるかないかをチェックする。 ◆ 5つ目は、チームメイク。デ・ザインの必要がある場合は、チーム学習の議論の中で批判的検討を行える環境を作りあげていく。LAのネットワークは、SV、インストラクター、企画アドバイザー、他のLA、ITアドバイザー、ランニングマネージャー、そしてインターネット。すべてのネットワークを活用してチームメイクをしていく。 ◆ このようなHonda「発見・体験学習」カウンセリング行為というものは、動かないカウンセリングルームという空間にい続けるスクールカウンセラーが行うものとは違って、プログラム進行過程というモビリティの高い学習空間の中に同伴しながら、生徒たちの小さな変化を見守っている。変化の中で5つのポイントを常に気配ることで、擬似創発的コミュニケーションに流れるのを軌道修正していく。これがLAの大きな役割である。 |
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