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Honda「発見・体験学習」の基礎(5)〜プログラムの効果

2005年5月27日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ Honda「発見・体験学習」で生徒は何ができるようになるのか、あるいはその効果は何なのか?よく聞かれることである。簡単に言えば、2010年に国際世界ではっきりリーダーシップをとって活躍していることがはっきり現れてくるクリエイティブな人材の基礎作りが可能であると。

◆ このクリエイティブな人材が、クラスとしてすでに欧米では存在していて、第4次産業として30%前後を占めているという統計が証明されている(リチャード・フロリダ「クリエイティブ・クラスの飛躍」2005 まだ未邦訳)。ただし、日本はそのクラスの存在を証明する統計がうまく見つからないでいる。2000年に産業構造の新分類が試みられ、今年それによって国勢調査が実施されるが、その新分類でもクリエイティブ・クラスを把握する尺度やフィルターはできていない。米国経済白書では2010年にこの人材育成がもっと促進していることを予感させる政策ビジョンが公にされている。米国経済白書より3ヶ月遅れて発刊された内閣府の「日本21世紀ビジョン」では、2030年になっても日本は変わらないということが書かれている。

◆ だからクリエイティブ・クラスを形成する新しいグローバル・リーダーを育成するといっても、今のところなかなかピンとこないようである。しかし、創造性が重要なのはわかっているので、Honda「発見・体験学習」のような学習活動を否定するわけにもいかない。このような活動を否定する企業人は、まず時代をとらえ違っているし、学校人は生徒の才能を抑圧する考えを持っていることを自ら表明するようなものだからだ。

◆ だから、漠然としてではなく、東大とか早稲田とか慶応のような大学に合格するような力は身につくのかという質問がしばしば投げかけられる。暗記中心主義の勉強方法でもこれらの大学は十分合格する。しかし、多くの人々が知っているように、この手の大学に進学する学生のうち50%ぐらいは、思考力や発想力も持ち合わせていて、なおかつ一発ペーパー試験をパスする力も身につけている。

◆ 東京大学の2003年(第53回)学生生活実態調査(参照→http://www.u-tokyo.ac.jp/gen03/kouhou/1302/index.html)は大変興味深い結果を示している。調査報告書の中の3‐4表を参考にしてもらいたい。「自分で考える力」を向上させるトリガーとして、専門分野の書物も読むが、専門分野以外の書物もたくさん読むという東大生が40%以上いるし、レポート・論文を重視するという学生が30%以上、議論を重視するというのが50%以上いる。どうやら時代の流れは暗記中心主義でないことだけは確かなようだ。

3-4表 大学時代に「自分で考える力」を向上させるのに特に有効だと思う手段・方法は何だと思いますか。

(3つまで選択)
区分

専門分野の書物をたくさん読む

専門以外の分野の書物をたくさん読む

インターネットなどによる情報検索の技術を習得し活用する

内容が高度な授業を受講する

レポート、論文、発表などに力を入れる

少人数の授業などに出て、教員や学生との議論の場をもつ

教員や大学院生などから個人的に指導を受ける機会をもつ

授業以外の場で普段から友人と議論しあう

大学以外の社会人と話し合う機会を増やす

その他

無回答

事例数
全体
44.9


44.6


12.0

10.6

35.0

51.6

24.3

37.0

25.0

3.1

1.0

1,501

100.0

男子
女子

46.4
40.1
44.2
45.7
13.2
8.1
11.5
7.8
32.9
41.8
48.6
61.8
23.8
25.6
38.8
31.5
24.3
27.3
3.7
1.1

1.1
0.6

1,142
359
76.1
23.9

前期課程
後期課程

48.9
41.0
47.3
41.9
12.0
12.0
11.3
9.9
32.5
37.5
49.9
53.6
20.8
27.7
36.4
37.7
24.7
25.3
2.8
3.3
1.2
0.8
742
759
49.4
50.6

文科系
理科系

43.6
46.1
45.1
44.1
9.1
14.7
10.9
10.3
36.9
33.3
59.9
44.3
21.0
27.2
34.8
39.1
26.9
23.2
2.8
3.3
0.7
1.3
718
783
47.8
52.2

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