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| なぜ≪未来を創る学校≫セミナーなのか |
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2005年4月4日 |
| ◆ 1989年のベルリンの壁崩壊は、冷戦終焉の象徴であり、グローバル社会本稼動の契機だった。このグローバルな社会では、人、もの、金、情報が国家横断的に動くモビリティの高い社会。金融活動の地球規模での動き、NGO・NPOの国際的な活動はますます活発になっている。グローバルな社会形成の決定的なツールはインターネットである。各国が競ってIT戦略を展開している。北欧の小さな国フィンランドは、この新しいコミュニケーションツールをてこに豊かな国づくりに成功しているといわれているほどだ。
◆ しかし、どんな社会もシステムもパーフェクトということはありえない。グローバル社会の光の広がりは同時に影も拡大する。これまでの国家間の貧富の差や脅威、差別、環境破壊、戦争などは減少するどころか、国家横断的に侵入し、それぞれの国の中で、それぞれの市民社会の中で、極端な二極化現象として微分化しながら拡大している。 ◆ このままで果たして未来はよいのだろうか。もちろんよいわけがない。なんとかしなければならないのだが、貧困、脅威、差別、環境破壊、戦争を阻止するのは人間以外にいないのは明白である。 ◆ このような貧困、脅威、差別、環境破壊、戦争を阻止すべくそれぞれの最前線においてリーダーシップを発揮できる人材の育成は急務であり、これが「教育、教育、そして教育」の本意であろう。教育と経済が表裏一体をなしている各国の政策は、二極化を推し進める政策であると批判されがちであるが、貧困や脅威、差別、環境破壊、戦争を阻止するための豊かな生活という意味での経済を模索するものであればむしろ歓迎すべきなのである。 ◆ そういう理想に達しているかどうかはともかく、少なくとも市場至上主義とは異なる第3の道を歩んでいる北欧の教育と経済の政策が話題を呼んでいるのは、そこに理由があるのだろう。 ◆ グローバル社会の光の領域を促進する国家エリート・リーダー論。グローバル社会の影の領域で精神的な支えとなるサーバント・リーダー論。世間はこの両者のリーダー論の選択でいつも揺れる。しかし、それでは問題は解決しない。永遠の課題に挑戦するときがきたのである。それがグローバル社会の次のステージである。この両者を統合するクリエイティブ・リーダー論がそれである。 ◆ グローバル社会の光と影の問題解決こそ≪未来を創る≫ことであり、クリエイティブ・リーダーを育成する1つの重要な拠点が≪未来を創る学校≫である。果たしてこのような学校は存在するのだろうか。あるいはその可能性はあるのだろうか。この≪未来を創る学校≫を探す旅に出たのが≪未来の学校を考える会≫である。 ◆ この会は、光と影の矛盾を解決しようと試みているEU諸国(イギリス、フランス、フィンランドなど)の教育やアメリカのチャータースクールやプレップスクールの教育を参考にしながら、日本の中等教育を振り返り、そこにはまだまだ国内でも世界でも知られていない、優れた教育を実践している学校が、私立公立問わず、在ることに気づいた。 ◆ また、ピアジェ、ブルーナー、デューイ、ヴィゴツキーなどの古典的な学習理論をベースにしながら、プログレッシブな新しい学習理論を脱構築して、展開しているMITラボやUCLA、スタンフォードの成果も参考にし、≪未来を創る学校≫の先生方とグローバル企業であるHondaと協働して、生徒が自らの創造的才能を発見するプログラム=Honda「発見・体験学習」の開発にチャレンジした。 ◆ 今年は日本・EU市民交流年である。クリエイティブ・リーダーを育成する学校は世界中にある。その育成学習プログラムを創意工夫して制作している教師も世界にたくさんいる。このような学校、教師がネットワークをつくって、相互によい影響を与えることが、≪未来を創る≫ことに大きな貢献を果たすだろう。しかし、目の前の生徒と一刻一刻ひざを交えて指導している教師が連帯を創る活動時間がないことも事実である。 ◆ そこで国も企業も含めた市民の支援や協働が欠かせない。既存の≪未来を創る学校≫の活動をまずは世界が認識すること、これからの≪未来を創る学校≫を世界の市民で協働して創出していくこと、そのために、まずは日本を含め26カ国の相互リンク的な活動である今年の日本・EU市民交流年のイベントに参加することにした。一度にこれだけの国とつながる機会が活用できるのは、とりあえず画期的だ。 ◆ 具体的には5月、9月、10月の3回セミナーを開催する。第1回目は既に≪未来を創る学校≫の活動を支援・実験している先生方、実践をしている先生方がその成果を報告する。第2回目は、フィンランドの教育やMITラボの学習の換骨奪胎にチャレンジした≪未来を創る学校≫とHondaとの協働の成果や実際にその学校の生徒たちのプレゼンテーションが披露される。希望者は、この学習プログラムの一端をワークショップで体験もできるようだ。 ◆ 第3回目は、≪未来を創る学校≫が国際的な活動という幅広い意味で創っている新しい英語教育や留学プログラムの成果の報告が予定されている。英語教育の場をアメリカ、イギリスという英語圏からEUという領域に拡大することによって、世界的な視野を拡張し、ものの見方を複眼的にしようという試みである。このプログラムを支援してくれているフランス・アルザスの研究機関CEJA(日本学研究所)の所長アンドレ・クライン氏の講演も予定されている。クライン氏は、日本の政財界では著名人。アルザスにソニーを始め日本企業の誘致に尽力した。アルザスと京都の文化交流活動では、今も大いに活躍している。 ◆ そしてこのセミナー後は、場を≪未来を創る学校≫(国内と海外両方)そのものに移し、≪未来の学校を考える会≫によるセミナー・キャラバン活動開始が予定されている。このセミナーは、≪未来を創る学校≫の先生方と≪未来の学校を考える会≫会長、NTS教育研究所の国際教育情報室室長などの講演やパネルディスカッションが中心に構成されるだろう。このセミナーに参加された保護者とともに≪未来を創る学校選択リテラシー≫を学ぶことが予定されている。 ◆ このように≪未来の学校を考える会≫は、地球市民と広く深く協働しながら、未来を創るクリエイティブ・リーダーを育成する学校環境を探索し、創造していくために≪未来を創る学校≫セミナーを開催していくのである。 |
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