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モノの流れを知ること。それはキャリア・デザインのトリガー。

2005年8月15日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)


モノの流れがまるごとわかる!

 2005年4月10日発行
 まるひ情報取材班 著
 発行所 株式会社青春出版社

定価:本体476円+税

◆ 毎日のように使っているレジ袋。日本人は一年間に1人あたり250枚も使っているという。3分の1は海外から輸入にたより、総輸入量は38万トン。原料はもちろん石油。居酒屋定番は焼き鳥。この焼き鳥は海外で串に通されて出荷されている。それはなぜか。

◆ トウモロコシも大豆も日本産は少ない。海に囲まれた日本なのに、塩もメキシコ産が多い。それらはいったいなぜなのか。カカオやコーヒー豆の輸入先はある気候帯に限られている。それが意味することは何か。

◆ 清涼飲料水の外資系の売上全体の6割が自販機。これが可能な日本は一体何が発達しているのか。ミネラルウォーターに値段がつくのはなぜか。衣料品の流通はマーケティングが進んでいるとは何を意味するのか。セールの仕組みを解明するとそれがわかるってどういうことか。マーケティングの結果、イチゴは12月から3月にかけて大量に販売されるようになった。イチゴの育つ時期とはまったく違うシーズンに。これは一体どういうことか。

◆ 日本のそばの実は中国産が多くなっている。タコ焼き用のタコの38%は海外から輸入。ソバもタコも国際化時代。朝食の納豆もグローバリゼーションの渦中にある。日本の住文化の代表である畳。この原材料も海外の輸入を頼り始めた。しかも原材料の中に石油が含まれるようになっている。スーツの価格破壊も、生産とその流通経路をグローバル化している。どうやら日本人の衣食住はもはや国内で賄えるものはそう多くはない。

◆ 商品の流れもおかねの流れもそのほとんどが国際ルールを形成しながら、輸出入が行われている。これを動かしているのは、人であることに間違いはない。英語が必要なのは、このような社会にあって当然だ。これだけ複雑で地球規模の流通ルート。IT知識とその活用力が問われるのは必然的な流れである。

◆ 500円で衣食住の国際的な流通が丸ごとわかる本書は、それだけでお得なのだが、それぞれのモノの流れと輸入先、輸出先のデータはすべて掲載されているわけではないから、本書をきっかけに調べてみるともっとおもしろいことになる。

◆ 少なくとも日本は世界中の国と取引していることがわかり、この取引が成功するには、互いにルールを守らねばならない。しかしルールは個人間で保障されるわけではない。互いの国の政治の安定性が重要である。また取引される外貨は変動相場制で揺れ動いている。そこではアインシュタインの物理経済学の知識が必要であり、この知識は数学的な発想も同時に必要なのである。

◆ 経済の流れが思想を創り、政治を作り、平和を構築し、科学技術を進化させる。本書の活用次第で、自分がどこで活躍したいのかが見えてくる。キャリア・デザインを描くトリガーである。もちろん、中学入試から大学入試まで大いに役立つし、特に小論文の発想転換にもってこいの素材である。



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