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2006年首都圏中学入試動向(13)〜聖光栄光浅野の志望理由
2005年8月24日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 聖光・栄光・浅野といえば、互いに併願校になる神奈川エリアの有名校である。本来全く特徴の違う3校であるが、受験生が多く重なるために志望理由の違いが逆にほとんど表れない。これはこれで神奈川エリアの学校選択者側の特徴である。ある意味消費者側に学校の特徴を規定されている市場で、この点は、私学市場としては、東京エリアとは違うのである。

◆ さて、【グラフ(13)−1】(「2005年夏 志望校調査集計レポート 編集:全国中学入試センター模擬試験」のデータから作成。複数回受験のデータが出ているので、すべて合算して、各カテゴリーに集中している割合を出した)を見てみよう。

【グラフ(13)−1】

◆ 教育理念、校風などの細項目を集めた学校文化の項目、大学合格実績、進学指導の充実などを集めた進学という項目については、3校とも志望理由として高い項目になっている。神奈川エリアの学校選択者にとって、この2項目は最重要ポイントである。

◆ ただ、栄光と違い、聖光・浅野は教師力という項目にも大いに反応している。栄光学園の説明会で語る先生方はもしかしたら、少し距離を置いた人間関係作りをするコミュニケーションスタイルをとるのかもしれない。もっともこれは私の知っている限りの先生方のコミュニケーション雰囲気で、あまり当てにならない。

◆ さて【グラフ(13)−1】ではわかりにくいが、聖光は学習という項目でも0.7%の学校選択者が反応している。これは他の2校よりも先進的かつ芸術的な学習をプログラムとして自覚化した形で構築しているという点が評価されているのだろう。栄光や浅野も先進的かつ芸術的要素は授業に反映されているが、それはまだ教師1人ひとりの独自の業の段階であって、聖光のように学校全体の取り組みとしてプログラム化されるにまでは到っていないのだろう。

◆ また【グラフ(13)−1】ではわからないが、進学のカテゴリーの詳細項目を見ていくと、栄光・浅野は100%大学合格実績という項目が選ばれている。しかし聖光の場合は、大学合格実績は進学の中の30%で、残りの70%は進学は進学でも、進学指導の充実というやはり進学のプログラムが評価されているというところが栄光・浅野の選択理由とは違うところである。要するに、栄光はブランド、聖光はブランドとそれを作るプロセス、浅野はブランドとそれを保証する結果を評価するという違いがあるのかもしれない。

◆ これは学校選択者側にそういう意識的なリテラシーがあるのか、学校のPRの仕方が、ブランド重視、プロセス重視、結果重視なのかこのデータだけではわからないが、何らかの違いのサインであることは間違いあるまい。

◆ それにしても、制度的なことに関しては、学校選択者は敏感に反応している。浅野は募集関連の項目も高いが、これは2月3日入試校ということで、併願戦略を立てる上で、重要な役割を果たすからだろう。栄光は交通の便も志望理由が集まっているが、通学時間が入試要件に入っているからである。一方聖光は、この2項目に関しては志望理由が集まっていない。経営の理屈より教育の理屈で純粋に私学を経営できる環境にあるというのは、生徒にとってこのうえない居場所であろう。



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