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中学入試直前の勉強法

★このエッセイはミセスネット(http://www.mrsnet-jp.com/study/index.html)に連載しているコラムの1つです。

■ 中学入試直前、すでにやるだけのことはやったと思っている受験生もいれば、あともう少しだと思っている受験生、なにをやればよいのかわからないと焦っている受験生もいるでしょう。直前の1ヶ月というのは、不思議な期間で、油断をすれば、今まで成績の良かった子も調子を崩すケースもあるし、逆に今まで振るわなかった子が、急に勉強し始め、良い実績につなげるというケースもあります。とにかく、より合格率を上げるために、この時期、最低限やっておかねばならない勉強は、2つあります。1つは知識の整理。もう1つは志望校の過去問の戦略的な分析です。

§1 確かな知識を身につける

■ 国語、理科、社会は知識。算数は計算と一行題ですね。知識について、すでにボロボロになるほど確認した知識のまとめ用の本を持っていると思います。何度も確認している受験生は、自分の弱点を知っているわけですから、その部分だけを集中的にやればよいわけです。しかし、今まであまりやってこなかったという受験生は、とにかくざっと一度やって、どの知識が定着していないか整理することが重要になってきます。定着していない知識が多すぎる場合は、もう一回できなかった知識を確認します。そうすると意外と確認の段階で定着する知識がありますから、3回くらいこれを繰り返してください。するとどうしても記憶できない知識が絞られてきます。そうしたら、次にそれらを一枚のB4の紙に、書き出します。そしてそれをコピーして、勉強部屋とトイレの壁に貼っておきます。これを正月までにやっておきましょう。もちろん、機会があるたびに見なければ意味はありません。

■ 算数の計算と一行題は、毎日5題ずつ、合わせて10題解きましょう。その際大事な点は、時間を測ってやることと、見直しをしないことです。志望校の算数の問題で、計算と一行題をどのくらいの時間で解けばよいのか、目標を作ってください。そして、その時間に合わせて解いて、見直しをしないのです。解いたら解答あわせをしてください。それで何問できたかが重要です。よく見直しをしなさいと言われますが、見直しの時間を作るために焦ってミスをするより、一回で完璧に解けるほうが計算や一行題の場合は得策です。毎日時間内で余裕を持って解いて、正解率があがってくれば、本番でも同じ結果がでるはずです。何より焦る気持ちを押さえられるし、それによって不安も解消できます。

§2 過去問を通して入試問題を作成する先生の視点を見破る

■ 過去問を解く場合、時間配分の作戦を立てるのは当然です。知識や計算の問題を先にやるというような順番を決める作戦も重要です。しかし、何より重要なのは、出題内容(=出題分野)の傾向を見定めることと問題の形式(=選択式とか記述式とか)の制作傾向を分析することです。

■ 出題分野そのものはすぐにわかると思いますが、出題されている分野をどこまで問いかけてきているかを確認することが重要です。手元にある参考書の本文レベルの知識を問いかけてきているのか、注の箇所からも出題してきているのか、年表や資料、グラフから細かく問いかけてきているのか、問題を解いたら、それらを参考書にあたって確認します。そうすれば、入試で出題されそうな分野について、参考書のどこまで確認しておけばよいかが見えてきます。これはリサーチ能力を急激に鍛えることにもなり、結果的にこの能力が入試本番で大いに役立つことでしょう。

■ 問題の形式の分析ですが、選択肢の作り方の分析がまずは大切ですね。国語であれ、社会であれ、理科であれ、選択式問題は数多く出題されます。その問題を解いて、正解にいきつかなかったとします。その時、なぜいきつかなかったのか分析します。分析の仕方は簡単ですが、粘り強さが必要になります。1つひとつの選択肢のどこに過ちが隠されているのか分析していきます。頭の中で考えるだけではだめです。選択肢アのここの部分がデータには現れていないとか、歴史の事実と違うとか、文章中にはっきり書かれていないとか記述していくのです。この選択肢の分析を記述する作業が実は重要なのです。

■ なぜなら、これによって志望校の先生の入試問題の制作方法の癖がなんとなくわかるとともに、その学校が出題する記述問題の書き方も身に染みて理解できるからです。選択肢はその学校の先生の記述の仕方そのものですからね。

■ 入試直前の勉強方法は、多くの難しい問題を解くことでも、何もやらず体調を整えることでもありません。使える確かな知識を磨くことと、過去問を通して、入試問題を作成する先生の視点を追究することです。最後まで平静に勉強をし続けること。これ以外に方法はないのです。ぜひ合格に向かって自分の道を歩んでください。



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