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学びを考える

ドイツ・デザイン展と学び

2006年2月27日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)


◆ 今、森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52F)で「ドイツ・デザイン展」が開催されている。すでに今年の1月28日(土) から行われていて、3月12日(日) が最終日となっている。『日本におけるドイツ』年の締めくくりのひとつとして開催されている企画展でもあるから、まだの方は、トリノ・オリンピックも終わったことだし、立ち寄ってみてはいかがだろうか。

◆ 「バウハウス時代のスチールパイプ家具のオリジナルから、50 年代のオーガニックデザイン・機能主義的プロダクト、60年代のモジュラー・プラスティック・プロダクト、そして現代ドイツのデザイン・プロダクトやグラフィック・デザインなど、90点あまりのプロダクトを通して、ドイツ・デザイン史を辿るもの」のようだ。とにかく、ドイツの控えめで、シンプルで、感情を抑えた近代合理主義そのものの象徴のようなデザインは、古さを感じさせない。日常生活を成金趣味とは違う持続可能な豊かさを演出するヒントを発見できるだろう。

◆ しかしながら、その豊かさは素材や形状にあるのではない。もちろん関係ないことはないのだが、それはある全体総体の結果であって、その形に結実するに到る背景にある全体総体こそが重要なのである。主催者の1人アンドレイ・クペッツは「デザインとは人と製品との間を取り持つ問題解決」であると語る。

◆ つまりコミュニケーション行為なのである。デザインに結実した作品や製品をデザイン展の空間に映すと、それに絡みつく人々の欲望から芸術的感性や緻密なマーケティング戦略、発明家の創意工夫、量産システムの構築、素材の世界貿易のネットワーク、そしてそれを使って一家団欒を楽しんでいる姿まですべてがイメージできる。デザインはまさに人間とは何かを追求する学びそのものであり、学びとは既存の記号を常に新しくするDE-SIGNなのである。



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