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● 自由とはなんだろう

第0章 はじめに

by飯田 耕平
■ 現代という時代は多種多様な価値観が混在する成熟社会である。個々人が自由に生き方を追求し幸福を求めて行動している。グローバル化が進展する中でその価値観はますます多様化していくだろう。

■ しかし個々人が自己の都合のみを考えて行動すれば、たちまち世界は混沌とした状況に陥ってしまうだろう。他者の存在を完全に無視し、個人の自由のみを追求すればその状況は間違いなくカオスである。人間社会において他者を認識することはやはり不可欠なことなのだ。

■ 他者の存在を受け止め、他者の自由を尊重しようという認識があれば、そこには相互理解という秩序が生まれる。しかし他者の自由を受容することは容易なことではない。自分とは正反対の価値観を有しているものもいれば、およそ理不尽なものもいるであろう。しかし秩序だった社会を構築するためには他者を認め相互に尊重し合わなければならない。

■ そこでその相互理解の手助けとなるのが社会における一般ルールである。今日においてはそれは民主主義であり市場経済であろう。共通の枠組みの中でそれぞれの自由を主張し、そして尊重し合う事でより良い関係は生まれるのではなかろうか。

■ そんな折、この問題への接近を図る上で大きなヒントになりそうな良書にこのほど出会うことができた。桂木隆夫著『自由とはなんだろう』(2002年 朝日新聞社)だ。次章よりこの本を教科書として簡単にまとめてみた。もちろん原書ではより詳細により分かりやすく書いてあるが、ダイジェスト版ということで参考にしてもらえればありがたい。そしてこれを機に原書をぜひ一読してもらいたい。

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