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3年間の入試問題データ分析から考える(12)
〜神奈川女子6校が求める数値論理力

2005年10月14日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ フェリス女学院、横浜雙葉、横浜共立学園、鎌倉女学院、湘南白百合学園、洗足の算数の入試問題(国語同様試験3年分)が求める数値論理力のカテゴリー表を作成。

 【表(11)−1】

計算論理 比較論理 時間論理 空間論理 論理発見
フェリス女学院 2.0% 18.8% 4.0% 28.7% 27.7%
横浜雙葉 13.3% 2.0% 20.4% 39.8% 11.2%
横浜共立学園 14.3% 20.4% 14.3% 32.7% 16.3%
鎌倉女学院 20.6% 16.7% 9.8% 21.6% 20.6%
湘南白百合学園 13.0% 13.0% 26.0% 38.0% 4.0%
洗足学園 15.8% 8.9% 20.8% 22.8% 27.7%
R4偏差60以上(15校) 8.6% 11.0% 12.0% 29.1% 29.8%
R4偏差55〜59(20校) 13.4% 12.7% 15.2% 25.3% 23.6%
全体(111校) 15.8% 13.1% 12.9% 26.4% 22.1%

◆ 【表(12)−1】からはたいへん興味深いことがわかる。計算論理と比較論理、時間論理を合わせて分析的に論理をたどる力と仮に考えてみよう。そして空間論理と論理発見を合わせて創造的な論理を働かせる力と仮定しよう。すると大きく3つのパターンに分かれる。下記のような相関グラフを作成してみるとわかりやすい。

◆ 【グラフ(12)】によると、フェリス女学院と湘南白百合は対極にある。フェリス女学院は国語の問題作りも、関係総体重視であるから創造的な思考力を問う問題を算数同様に出題している。各教科が同じような学習観に立脚していて、クロス・カリキュラム・コンピテンスを大事にしている可能性がある。つまりアーティスティックということか。

◆ 一方湘南白百合は、国語は関係総体を重視している問題を出題しているが、算数は分析的な論理をベースに出題している。各教科の独自性と役割分担が明快に分かれていて、アンサンブル的な教科学習観に立脚している可能性がある。

◆ 鎌倉女学院は、国語も要素還元主義的だし、算数もどちらかというと分析的な論理性を要求しているので、最も現実主義的な学習観であるのかもしれない。

◆ 洗足学園は、国語も算数も中庸を行っている。つまり経験主義的な要素も創造主義的な要素もバランスを考えて構築するプラグマティズムであり、要するにアメリカ型である。だから様々な成果を短期間に伸ばしていくパワーがあるのかもしれない。

◆ 横浜雙葉は国語は要素還元主義的で、算数は創造的な論理性を求めている。一般サイエンス的な発想に近い。横浜共立は算数だけ見ると、洗足学園の傾向に似ているが、国語を合わせて考えると、比較的横浜雙葉に近いのかもしれない。

◆ かなり独断と偏見に満ちた分類なので、分類そのものに関してはこだわらず、言語力と数値論理力の傾向だけ確認していただければ幸いである。



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