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3年間の入試問題データ分析から考える(9)
〜本郷・攻玉社の求める言語力

2005年9月27日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 本郷と攻玉社の国語の入試問題(2003年から2005年の試験3年分)をもとに、この一連のシリーズの算出方法にしたがって、素材カテゴリー表【表(9)−1】と思考の深さや想像力の広さのカテゴリー表【表(9)−2】を作成した。

 【表(9)-1】

漢字 語句 物語 随筆 論説文 説明文 韻文
本郷 29% 2% 21% 13% 21% 14% 0%
攻玉社 25% 14% 33% 0% 21% 8% 0%
R4 60以上(21校) 31.9% 6.3% 33.6% 9.7% 15.2% 3.2% 0.1%
R4 55〜59(17校) 26.9% 8.2% 25.8% 10.7% 19.8% 7.4% 1.2%
全体(86校) 29.3% 8.9% 28.0% 8.0% 18.2% 6.1% 1.6%

 【表(9)-2】

細部読解 全体読解 記述30字以内 記述30字以上
本郷 52.2% 47.8% 80.0% 20.0%
攻玉社 77.0% 23.0% 92.9% 7.1%
R4 60以上(21校) 51.0% 49.0% 59.0% 41.0%
R4 55〜59(17校) 57.7% 42.3% 64.8% 35.2%
全体(86校) 57.8% 42.2% 70.4% 29.6%

◆ 【表(9)−1】によると、本郷と攻玉社の求める言語力は明確にベクトルが違う。攻玉社は知識と論理的な言語の活用力に集中している。本郷は知識、論理、想像といった力を問う問題をバランスよく出題している。

◆ 【表(9)−2】によると、もっとはっきりするのは、攻玉社は細部読解の問いを77%、記述も92.9%が30字以内の問題と、言葉と言葉の論理的関係をきっちり要求する問題が多いということがわかる。こういう問題は、努力によって報われるし、言語による論理的な思考力を有した生徒が欲しいという明確なメッセージを読み取ることができる。

◆ 一方本郷は素材も思考の深さや想像の広がりもバランスよく問う問題が出題されているので、言葉による論理と発想の両方を求めていることがわかる。攻玉社が強烈にタフな思考力を求めるのに対し、本郷はやわらかくタフな思考力を求めていると考えることもできる。入試問題にも教育の理念や学校文化の違いが反映しているのかもしれない。



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