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| ダイムラークライスラーの決断≪週刊東洋経済4/17号より要約≫ |
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2004年4月30日 |
| ■ 1970年に最後発の自動車メーカーとして営業を開始した三菱自動車が、いま存亡の危機に瀕している。先日ダイムラークライスラーの幹部は、三菱自動車が示した増資規模約2000億円の再建案をはねつけた。その後三菱自動車との合同チームによる練り直しの結果、支援総額は7000億円近くにまで引き上げられた。この額は99年にルノーが日産に注入した6430億円に匹敵する。
■ もっともダイムラーの懐事情も厳しく、三菱自動車を連結子会社化する余裕はない。同様に、応分の出資負担を避けられない三菱グループ側も事情は複雑だ。出資をめぐって三菱重工・三菱商事・東京三菱銀行のグループ主要3社でも温度差があるという。最も資金余力のない重工にとって、持ち株比率に応じた三菱自動車への出資はリスクが高すぎて命取りになりかねない。こうなると東京海上火災・三菱電機・日本郵船など、三菱グループを挙げての支援になることが濃厚だ。 ■ 欧州で08年から始まる二酸化炭素排出量の削減規制に向けて、ダイムラーは小型車の割合を高める必要があった。そんな中、三菱自動車の小型車開発能力に目をつけたのはダイムラー出身のマルゲン・シュレンプ会長。一時、日産との接触も試みたがやはり三菱をパートナーに選んだ。当時の判断が正しかったのか、今その真価が問われる時である。 ■ ダイムラーは2000年に2024億円を三菱自動車に投入した。ところがそれ以降ダイムラーにとっては予期せぬ災難が相次いだ。三菱自動車の2004年3月期は1000億円の連結営業赤字に転落する見通しだ。それでも、この期に及んで三菱自動車から手を引くことはシュレンプ会長が推し進める拡大戦略が失敗であったことを認める行為である。もちろんダイムラーとしても、三菱自動車の小型車開発能力とアジアでの力を評価しているため容易に手を引くことはしたくない。
上グラフ2004年は予定値(週刊東洋経済掲載のグラフを参考) ■ ダイムラーグループは高級車のメルセデスベンツ、北米のクライスラー、韓国の現代自動車、そして三菱自動車の4ブランドを保有している。いま自動車メーカーが最も収益を上げているのは北米である。要するにダイムラーグループにしてみれば、マイナスからの建て直しの三菱自動車の生産を中止し、そしてクライスラーの北米事業に集中することで、利益を産出するのが最善策なのである。 ■ 一方、三菱としても世界最大の市場は手放したくない。だが、北米戦略の決定権はもはや三菱の範疇ではない。三菱再建のキーポイントとなるのはダイムラーの"皇帝"シュレンプの最後の決断に委ねられている。 |
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