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オリエンタルランド社の意外な弱点≪週刊東洋経済3/20号より要約≫

2004年4月9日
by 飯田 耕平


■ 年間入園者数2500万人を誇り、売上高も連結で3000億円を超える東京ディズニーリゾート(TDR)。2001年にオープンしたディズニーシーも相変わらず好調で、連日大勢の客で賑わっている。不況にあえぐテーマパーク業界においてTDRはまさに一人勝ち状態だ。

(週刊ダイヤモンド3/20号掲載のグラフを参考)

■ そんなTDRを運営する高収益企業オリエンタルランドが、このほど新規事業を展開する。気になるその事業の中身とは、本業とはまるでかけ離れた通販事業で提携相手は日本郵政公社。しかもこの事業、ディズニーキャラクター商品を一切扱わない。年間利用件数50万件が目標だ。

■ この新規事業が何を意味するのか、それは「脱舞浜」、そして「脱ディズニー」だ。下のグラフの通り、オリエンタルランドは売上高の85%をテーマパーク事業に依存している。しかし舞浜にはもう土地はなく、新テーマパーク設立などの新たな爆発的発展可能性は物理的に無理である。これを織り込んでか業績は頭打ち傾向が見えてきて、株価もピーク時とは程遠い値をつけている。

(週刊ダイヤモンド3/20号掲載のグラフを参考)

■ 確かに業績は安定している。年間500億円という潤沢なキャッシュフローの存在もある。しかしその有効な投資先がないのだ。「舞浜に頼れるのはあと10年」と考える加賀見社長の危機感、焦燥感は新たなビジネスを軌道に乗せるまで続きそうだ。そう考えると昨春、倒産したハウステンボスの支援をディズニーが本格的に検討したことも、新規事業展開に活路を見出そうとしてのことだろう。

■ それではどのように新規「脱舞浜」「脱ディズニー」事業を進めていくのか。現段階で最も収益が上げているのはディズニーストアで、年間約240億円を売り上げている。加賀見社長の目標は「全体の2、3割を舞浜以外で稼ぐ」だが、これを金額に直すと年間5〜600億円になる。つまりディズニーストア以外で300億円ということになるが、現実的に「脱舞浜」「脱ディズニー」では不可能であろう。

■ そうすると「脱舞浜でディズニー」と「脱ディズニーで舞浜」という二つの折衷案が考えられるが、これらはすでに着手されている。例えば前者ではディズニー番組のブロードバンド配信を開始したり、後者ではホテル事業の展開などだ。

■ とにかくTDRがその発展可能性に限界が見えてきた今、早く新たな収益を確保することは最重要課題だ。加賀美社長の「企業寿命30年説」からすれば、TDRの寿命はあと10年ということになる。このような事情を考えると表面的にはまったく問題のないように見えるオリエンタルランド社も、意外に難題を抱えていることに気付く。ディズニー依存という企業体質を抜本的に見直す時期が本当に来ているのかもしれない。



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