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| 日産ディーゼル工業の改革≪週刊ダイヤモンド1/31号より要約≫ |
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2004年3月19日 |
| ■ 2002年度決算の数値が見えてきた昨年春頃、日産ディーゼルの仲村巖社長は決心を固めた。みずほコーポレート銀行などの取引行と大株主の日産自動車に、債務株式化(DES)を要請する段階に来たと判断したのだ。
■ 日産のゴーン社長から再建を託された仲村氏は、2002年6月、日産ディーゼル社長に就任した。仲村社長はトラック4社の中でずっと最下位に甘んじていた日産ディーゼルが生まれ変わるチャンスを就任以来ずっと窺っていた。もしこのDESの交渉が成功すれば、日産ディーゼルは確かな再建軌道に乗る。日産ディーゼルの命運はひとえにDESの行方にかかっていたのだ。 ■ DESといえば一般的にネガティブなイメージがあるが、仲村社長はポジディブなDESを強調し終始果敢に攻め立てた。同氏のこの強気な姿勢は、自らの日産ディーゼルの改革に対する確かな自信に裏打ちされたものであった。銀行や日産には配当の確実性や株価上昇のメリットを提示し説得、その結果、昨年9月には1060億円の優先株発行にこぎ着けた。 ■ 就任当時、特に問題だったのは売上高3700億円を上回る4170億円もの有利子負債だ。2001年度の当期利益はわずか6億円。売上高に対するフリーキャッシュフロー比率も4〜5%前後という低い水準であった。
(注:上図は各年3月期決算 週刊ダイヤモンド1/31号掲載の表を参考) ■ そんな日産ディーゼルがこの1年半で明らかに生まれ変わった。就任時から仲村社長が導入した「キャッシュフロー経営」は定着しつつあり、ゴーン流の改革手法である「クロス・ファンクショナルチーム(CFT)」も取り入れた。CFTとは、様々な職種の社員を全社から寄せ集めて結成されたチームのことである。 ■ その「販社債権管理CFT」が打ち出したのは自社割賦削減案。自社割賦とは、販社がユーザーに提供する販売金融サービスで、利子は高いがリース契約などが組めない顧客は喜んで利用する。しかし有効な資金運用ができないというデメリットに加え、自社割賦を利用したがる顧客は総じて貸倒れリスクが高い。 ■ 当初現場の反対もあったが削減を開始、一時的なシェアダウンはあったが、すぐにキャッシュが手元に残るメリットが出た。販社からの反対も1ヶ月で消え、2003年度上半期は、2001年度比で9割も減った。また在庫削減もCFTを使って着手。その結果、2001年度180億円しかなかったフリーキャッシュフローは、前期380億円と倍以上に増えた。 ■ 改革はゴーン方式の踏襲だけではない。ユニークなのは工場でトラックの塗装を行うサービス。従来は行われなかった工場での下塗りは、コスト削減と発色技術からサービスを始めた"現場発"の取り組みである。 ■ サービスは好評だ。独自の塗装方式により塗り替えまでの寿命が倍近くまで延びた。塗装だけではない。袈装メーカーとトラックを共同開発し、従来はオーダーメードだった仕様を標準化することでコストと納期を引き下げる「完成車ビジネス」でもフロントランナーだ。このシステムにより、同じ仕様なら約30万円は安くなる上、納期も短縮できるため今では全体の5割に達している。 ■ 仲村社長はこの一年半で購買から開発・生産、販売まで全てを大きく変え、資金多消費型低収益ビジネスを一新させた。これにより今後は世界的な再編のチャンスが浮上してきた。生まれ変わりの次なる一手は世界的な再編かもしれない。 |
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