横浜中学校 理科  「校外発展学習 in もてぎ」
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 【発 表】

■ いよいよプログラム最終日です。最後の準備とリハーサルの後に、プレゼンテーションを行います。初日と比べると、生徒たちの表情は引き締まっており、真剣そのもの。まだ眠そうな目をこすりながらもパソコンに向かっている生徒もおり、会場全体が昨日以上に真剣な空気に包まれています。

■ 全員揃ったところでSVから、「『伝える』だけでなく聞く人に『伝わる』プレゼンテーションを」とメッセージがありました。時間が差し迫ってきたことにより、模造紙に文字を書き込むことをやめ、その分は口頭で伝えると決めたチームがあります。模造紙の見せ方に時間差をつけると楽しいかな、と念入りに分担をしているチームもあります。各チームが限られた時間の中で、納得のいくプレゼンテーションを行なおうと話し合い、リハーサルが行われます。

評価 評価  

■ 空いているスペースを探し出し、自主的にリハーサルを行っているチームがあります。LAに時間を計ってもらいながら、挨拶の仕方から練習が始まりました。リハーサルをすることで、「伝える」練習はもちろん、聞いている相手に「伝わる」ためにはどのように工夫をすればよいか、気づき考えることができます。
「5分って意外と短いな。」
「思ったより緊張するね。」
「もうちょっと絵を描いた方が分かりやすくない?」
「ここはオレが話したい。」
「マイクはいつ受け渡す?」
「パワーポイントをもっと早く変えて。」
より良いプレゼンテーションをするための改善点が、さらに具体的に見えてきたようです。

   

■ いよいよプレゼンテーションです。順番は代表者のくじ引きで決めます。自分たちのチームの順番が発表されるたびに、緊張と期待のこもった歓声があがります。

 



■ 最初は、ゴキブリと排泄物を再利用した水を例に、自然の循環をテーマにしたチームの発表です。ゴキブリは枯葉を食べておなかに住んでいるバクテリアの力でよい土をつくります。排泄物は汚いと思っていたのにHWの森のトイレのように飲める水にすることができる、と二つのポイントを説明し、それぞれがどのように自然の中で循環しているのか図を示しました。

落ち葉→ゴキブリが食べる→土になる→木が育つ→落ち葉
排泄物が出る→バクテリアが分解→飲める水になり飲まれる→排泄物が出る

これら二つの循環の技術を砂漠化が進み水が不足している地域に持ち込むことで、土が育ち緑化していけるのではないか?という提案を行いました。そして最後には、「地球にあるすべての『モノ』は循環している。人間は、多くのことを自然から学ぶ必要があると思った。人間も自然と同じように循環の精神を忘れないようにしようと思った。」とまとめていました。

発表 発表  

■ 「みなさんはどう考えますか?」という問いかけから始めたのは、ASIMOの未来について考え環境改善に活かすアイディアを考えたチームです。ASIMOの動力をソーラーパネルと葉緑体を活用することで、エネルギー(電力)の使用をなくし故障しない限り半永久的に動き、植林を行う提案がなされました。他にも、汚水処理機能を装着したASIMOが汚れた水辺を動くことで、汚水を吸収しゴミと汚れを分化して浄化された水のみを排出するとのこと。

■ このチームの特徴は、自分たちが見たASIMOそのままを活用するのではなく、それらに機能を付加するという発想、そして様々な機能をもったASIMOが何種類かあり、活動地域によってその形、大きさ、役割が異なってくるという考えにありました。
これらのアイディアの行き着く先は、「自分たちや、世界の中の人たちが、心地よく、さらに快適に過ごしてもらいたいからです。」という結論でした。

■ また別のチームは、昔と今の車の変化に注目した上で、より環境によい車について考えて発表しました。内容としては「燃費の悪い車は使わず、燃費の良いエコカーやハイブリット車など、地球に優しい車を使えばよい。」というものです。各家庭に水素を発生させる装置を設置し、手軽にエコカーを使えるアイディアを出しました。さらに、2007年にどんな車が人気なのかを「会社、車種、色」について三択クイズを出題する、という工夫がされていました。時代と社会のニーズを調べての発表に、自分たちのアイディアだけに留まらない柔軟性が感じられした。

■ 発表の仕方にも、チームによって異なる工夫が見られます。始めの挨拶のとき、チームのメンバー全員の名前を読み上げるチーム。終わりの挨拶を全員で声を合わせてやっているチーム。壇上にはあがらず、なるべく聞いてくれる人の近くに資料の模造紙を持っていって発表をするチーム。何度もリハーサルをして練習した成果が実っています。

発表 発表  

■ そしてチームの発表が終わるごとに、2分間の質疑応答を行ないます。どのチームの発表の後にも即座に数人の手が挙がり、活発に質問が飛び交いました。

Q:「なぜゴキブリに注目したのですか?」
A:「ゴキブリはみんなから嫌われているけど、調べてみたら実は役に立っていることがわかったからです。」

Q:「水の中に車が走るようになると、水の中の生態系が乱れてしまうことはないですか?」
A:「海流に乗って走るようにすると大丈夫です。」

Q:「人口が増えるから、森を増やしたほうがいいとありますが、住むところがなくなってしまわないですか?」
A:「どうしてもやむ終えないときは、森林を伐採しないといけません。」

発表 発表  

■ ここでは、単に知識を問う質問はほとんど出ず、「なぜ?どうして?どうなるの?」といった考えを問うような質問が数多くなされました。中には、すぐには答えられないような鋭い質問もあり、一次的にチームで話し合いが行われる場面もありました。
限られた時間の中での質疑応答であったため、納得できるだけの回答が生まれず、打ち切らなければならないこともありましたが、互いに問いかけあうことで新しい考えや疑問の"種"が見つかることに気づいたようです。

■ 全チームの発表が終わり、生徒たちはホッとした表情を浮かべています。
ここで、3日間のプログラムを通じて、「自分が最も変化したと思うこと」をノートに書きます。「ここまで活動してきて、感じていることを書いてみよう」というLAのアドバイスを聞き、生徒たちは自分との対話をはかり、ノートにペンを走らせていきます。


発表 発表  


   
 
 【評 価】

■ プログラムもいよいよ終わりを迎え、閉会式が行われます。まず、Hondaの小林さんから応援メッセージがありました。
「私は教育の専門家ではありません。企業の目線で話します。昨年、去年と武相中学校を見てきました。見ていて感じたのは、事象が起きるには理由がある、ということをもう少し考えてほしいということです。例えば「戦争」です。地球上で戦争したい人が何人いるだろうか、多分ほとんどの人が戦争をしたくないのではないでしょうか。でも戦争が起きる、そこまで考えてその理由を考えて欲しいです。環境問題も同じ、理由を考えて欲しい。そして、発表をする時は、結論へのつなげ方をもう少し考えて欲しい。発表が悪いというわけではありません。ただ、このプレゼンを見ると自ずと結論が見えてくるような筋道がわかるともっと素晴らしいものにできると感じました。
企業目線から言うと問題が起きてから解決するより、起きる前に解決するほうがコストが安い。予防することに企業は努力をしています。あと、人間が解決できないことを機械や人間以外の生物に押し付けすぎている印象を受けました。君たちはどうするのか、大人はどうすればいいのか、そこを考えてほしい。みんなにはまだまだ未来があるのだから、是非、人間が出来ることを考えてそれを示して欲しい。そして、自分の未来につながるような考え方になるといいな、と思います。今回は皆さんよく頑張ったと思います。さらに難しい課題にチャレンジしていき、何かに取り組む際の本当の醍醐味を味わってくれると嬉しいです。」
厳しくも真剣なメッセージを送られ、生徒たちの表情は改めて引き締まっていました。

■ 続いて井上校長先生からお話がありました。
「今、頂いた素晴らしい講評をこれからの研究の糧にして目標に向かって頑張って下さい。内容はともかく、非常に質問が多く、頑張って回答をしている姿がとても素晴らしかったです。こうした積み重ねを続けていくことで更に自分を磨くことにつながるでしょう。」



■ 井上校長先生よりチームへ表彰状が授与されます。頑張った分、生徒たちの喜びも一入です。その後、プレゼン上位入賞チームだけでなく、新畑先生からはパーソナリティ賞、みんなで歩み寄ったで賞、みんなの気持ちがひとつになったで賞、未来が見えたで賞、ステップアップ賞と各チームの3日間の成長に合わせた賞が授与されました。

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■ 最後に、青木副校長先生からお話がありました。
「この三日間どうでしたか。開会式のときに話したワクワク、ドキドキは得られましたか。1+1=2ではなく、無限大、の経験は得られましたか。今回とてもよかったと思えることは、全員が発言をしていたということです。過去二度の実施では全員が発言するということはありませんでした。なので、今回は全員が発言をしていたことが喜ばしいです。ただ、残念なのは、発想の部分がもう少しだった、という点です。チェコのカレル・チャペックの戯曲にもあるように、ロボットの未来は明るいだけなく、ロボットが人間に反抗することも考えられます。今回は、どちらかというと科学や自然が基本だったけれども、そこに物語を付け加えるといいと思います。これからも、君たちには色々あると思います。そこに、物語性を付け加えていって欲しいです。本田宗一郎のように『夢』を持ってもらいたいと思います。スタッフの皆さん、ありがとうございました。」

■ 三日間のプログラムを終え、活動を共にしたLAとの別れを惜しみつつ、バスに乗り込んでいく生徒たち。ここで感じたこと、得たものを自分の糧に変えて、さらなる成長を遂げていくことでしょう。これからの彼らの活動が夢に満ち溢れていることを願います。

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