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◆ 昨日リサーチから帰ってきた時点では、自分たちの新しい視点を自覚するまではいかなかったのですが、自分たちのインタビューに応じてくれたHondaのスタッフが、企画会議で、アドバイスをしにかけつけてくれた後、自分たちらしさ、独自性というものに少しずつ気づき始めました。
◆ たとえば、あるチームは、収集した情報をホワイトボードに絵を描きながら整理していくことによって、既にあるASIMOの機能以外に、自分たちらしいASIMOの機能をイメージしやすくなっていったようです。また、すばらしい絵を描く才能に回りのスタッフが感嘆するなど、1人ひとりの生徒の持ち味も現れてきました。
◆ 創りあげる過程と発表直前のリハーサルの調整で、新しく見つけた視点は、さらに鮮明になっていく体験ができたと思います。何より大事な体験は、徹底的に調べ尽くすことでした。インタビューすることで、実は自分たちの仮説と違う考えをゲットできたというチームもあったし、里山を歩きながら実際にいろいろな植物を探し歩くことで、視点が定まってくるという体験をしたチームもありました。その体験について議論・編集を通しているうちに新しい視点が明らかになっていったようです。
◆ 共通の体験をとことん追究していくことで、実は議論がやっと噛み合うのです。議論が噛み合うとは、共通の体験をしたのに感じ方や考え方が違うというズレを発見できることです。そしてそのズレが何か、ズレを埋めることはできるのかなどに議論は自ずと発展します。その瞬間、新しい視点が生まれるのです。共通の体験がないのに、いくら形だけ議論しても、それは互いに独白しているだけなのだということに気づいたのではないでしょうか。宿泊1日目はまさにこの状態だったのですから。
◆ 体験という質料なき議論は空虚です。しかし議論という方法を通さない体験もまた、何も組立てられません。体験という素材をチームでできるだけ時間をかけて共有する。そして、議論をし、共有した体験を情報という知の構造に整理していく過程が、新しい視点を生み出すという経験。この経験が今回の目的でした。
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