那須高原海城中学校 SAP 〜Nasu-Kaijo Study Awakening Project〜
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 【議 論】

【@ 学習カウンセリングスケジュール確認】

■ 朝食が終わり、2日目のプログラムが始まりました。まずは、チームのメンバーが2人ずつ、向かい合います。そして、今の健康状態・今日はどんなことがしたいのかなどを、一人持ち時間30秒で相手に伝え、パートナーを交代して何回か繰り返します。チームの状態をお互いに共有できたところで、SVからこんなコメントが入ります。
「自分たちの考えたプロジェクトチームを実現するために、どう具体的に行動していくかを議論してみよう」。

■ LAから昨日入力した「キャラクターチャート」が配られます。各チームはそれを参考に議論を始めます。マーカーでチャートに目標の形を書き加えたり、どう改善していけばよいのかを箇条書きにしながら各チームは自分たちのチームのあるべき姿を思い浮かべていきます。中には、「話す以前に、まず聞く視点ができてはいないのではないか」。
など、現実と理想のギャップを付く生徒もいます。その他にも「みんな意見を言うということは、昨日のプログラムでもうできたのだから、そのあとの課題を考えていかなきゃ」。
という建設的な意見もでてきました。記入したキャラクターチャートをE関係図の下に貼りだした後、LAと2日目のプログラムスケジュールを確認します。こうして、生徒たちは今日一日がどのようなチームで過ごし、行動していくのかをより具体的にイメージして2日目をスタートします。



【A TQ】

■ スケジュール確認が終わったら、スクリーンにいくつかのモデル図が映し出されます。
そして、SVからTQが出題されます。「今度は、I関係図を振り返ってみてそのつながりをモデル化してみよう」。
生徒たちはI関係図を壁からはがして机に広げます。スクリーンに示されたモデル図以外にも創作しても構わないのですが、I関係図のつながりをどう表現してよいのか考えがまだまとまらないようです。各チームとも時間ギリギリまで議論を重ねていました。すると、いくつかのチームは複雑に広がるI関係図を、カテゴリー別に大まかに分類し始めました。そして、その大まかに分類した項目がどうつながるのかを考えて、モデル図に仕上げていました。しかし、中には議論は終わったがモデル図制作までには至らなかったチームもありました。

■ 制作したモデル図を発表する際、生徒はまだTQの出題意図をうまく呑み込めずにいるようでした。そこでSVは話をこう切り出します。「ただ描くだけではなくて、そこから何が伝わるかな」。
モデル図に表すことが目的ではなく、図に表してI関係図を整理することにより、そこからどんな情報を得られるか、どんな発見があるのだろうかがポイントです。発表したチームの中には、講義形式でみんなの前で実際に書いてみせるチームも出てきました。また、質疑応答に困ったチームは少し時間をもらい、チームでの返答を相談する姿も見られ、2日目にして早くもチームとして行動する光景を見ることができました。



【B テーマ議論・リサーチスケジュール決め】

■ 次に、SVはプレゼンテーションに盛り込むべきキーワードが書かれた紙を見せながら、
「それでは、プレゼンテーションのテーマを決めてみよう」と呼びかけます。生徒たちは与えられたキーワードを使い、自分たちでテーマを設定していかなければなりません。早速議論に取り掛かります。スクリーンに映し出された単語はどれもジャンルの異なる単語ばかり。そのまま単語1つをピックアップしているチームや、単語を複数ピックアップしてそれらを関連づけようとしているチーム。環境などの身近な問題とからめてテーマ設定に取り組むチームなど、それぞれの特徴がでていました。議論の仕方も様々で、二つくっついている机を一つにしてお互いの距離を縮めながら議論をしているチームもありました。チームの声をもっと間近に聞きたい、そんな重いが伝わってくる光景です。

■ 単語そのものの意味に縛られることはなく、その単語が抱かせるイメージを体験した3つの学習空間とリンクさせて、テーマを形作ろうとしているチームも見られました。昨日行ったI関係図のように、与えられた単語から別の新しい言葉に結びつけ、そこからテーマを仕上げていこうというチームも見られました。前日のプログラムがしっかりと活きています。


■ キーワードの方向性が決まったら、次はどこに何を調べにいくのかというリサーチスケジュールを決めていきます。3つの学習空間に赴き、チームとしてそこで一体どのような情報を収集するのか。リサーチの時間はたくさん設けられており、果たして生徒たちはどのような探究をしていくのでしょうか。LAと一緒にリサーチへ出発です。

 
 【リ サ ー チ】

■ 生徒たちは3つの学習空間へと出発しました。那須高原海城中学校の場合、リサーチの時間を通常より多く設けているので、生徒たちは一つの施設に縛られることはなく、HW・FFL・HCHの3つの学習空間を必要に応じて自由に行き来することができます。また、各スタッフにインタビューすることもできるので、より深く探究することができます。

■ HWの森は、資料だけでは学べない気づきや発見で満載です。森に入った生徒たちからは、「こんな林、昨日あったっけ?」「この木って、なんでこんなくねくねしてんだ?」
といった疑問が聞こえてきました。
また、「この森に落ちているものってホテルに持って帰ってもいいですかー?」と地面にいた小さな虫や大きな木の実、落ち葉を見て写真を撮るだけではなく、そのまま見た通りの情報を持ち帰ろうと、質問していました。
「もちろんいいよ」キャストの方の快い返事に、生徒は楽しそうに採集をしていました。

■ あるチームはHWの森にある“森のトイレ”を訪れていました。昨日訪れて、排泄物がバクテリアによって飲料水にもなるという話をキャストの方がしてくれました。しかし、
「せっかくまた来たんだからトイレ入ってみようぜ」。と、理論だけではなく実際に自分たちで体験してみるチームもいて、そこから「なぜトイレは臭いのか」という日常の疑問から、「消化の過程で何が行われているのか」といった人間のお腹の中のメカニズムに踏み込む姿がみられました。
また、「流した紙もバクテリアが分解できるのかな」といった生徒のふとした質問から、「ではバクテリアに食べられないものは何か」、「あの森のトイレの紙は特別に作られているのか」、など1つの疑問からたくさんの疑問が派生していました。

■ どこの学習空間でも、ふと疑問に思ったらすぐ近くにスタッフやキャストがいるので、気軽に質問することができます。中には、「ASIMOのこの部分はなんのためにあるんですか?」「ごめんね、企業秘密なんだ」というインタビュー返答もあり、生徒たちも何気なく質問したはずが、そこが重要な箇所であることを知って、とても興味を示していました。
この後は、お昼で腹ごしらえです。そしてその後、ミニミーティングでチームの方向性を確認して、午後の作業にとりかかります。




【ミニミーティング】

■ 昼食を終えて、ちょっとひと段落。今回はリサーチをしたわけですから、チームの設定したテーマはいったい何であったのかを認識していなければ、リサーチしてもまとまらなくなってしまいます。そしてそのためにどの学習空間を通して何を見つけてきたのか、お互いしっかりと確認しなければなりません。そこで、昼食の後はミニミーティングが行われます。お互い調べたことなどを報告し、テーマとつながりがあるかを軽く議論します。
「じゃあ、それもテーマにうまく組み込もうぜ」とテーマからずれてしまってもお互いにフォローしあうチームもありました。

■ ミニミーティングが終わると、FFLに移動し最新型の走るASIMOによるステージを見学しました。ちょっと屈んだような独特の姿勢で走るASIMOの姿に笑いと拍手が飛び交っていました。終了するとなぜなに教室に移動して、ミニミーティングの内容としぼりこんだキーワードを、今までチームについていたLAではなく、その他の6名のLAにかわるがわる発表します。

■ キーワードがしぼりこめていないチームもあります。キーワードも実に様々で「ザトウムシ」「友情」「究」といった言葉が飛び交います。そこでLAは「そのキーワードにしようと思ったきっかけは何かな?」という質問を投げかけます。その問いかけに再度思考を深める生徒たち。さあ、次はリサーチした内容を編集する作業です。