村上市立村上第一中学校  「豊かさ探し 〜未来発見プログラム」
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 【発 表】

■ 発表の会場に移動します。チーム数が多いために、8チームずつ、二つの会場に分かれてプレゼンテーションを行いました。発表を控える生徒たちは、少々緊張気味です。発表前の生徒からは、「あ〜、緊張する…。」と、ため息まじりの声が聞こえてきたりもしました。
先ほど、どこのチームもリハーサルは行いましたが、やはり、本番の雰囲気とリハーサルのそれとは全く異なります。目の前にはたくさんの生徒たち、先生方、ツインリングもてぎのスタッフの姿が見えます。ステージの上にあがり、スポットライトを浴びると、緊張感もさらに高まります。

■ まず、礼から始まり、チームの発表が始まります。マイクを手に、それぞれが担当する内容について発表します。原稿を読みながらも、中には、目線を観衆に向ける努力もみられました。タイミングに合わせて、パワーポイントの画面が切り替わりますが、少ないリハーサルにも関わらず、発表者とパワーポイント係の息はスムースです。

発表 発表

■ 今回、全体的に、どこのチームもテーマに環境や自然という内容を扱っていたようでした。しかし、各チームのアプローチはそれぞれ異なります。
あるチームは、人、環境、技術、これら3つの調和という視点で、「豊かさ」というものを捉えました。人が幸せになること、自然環境が改善されること、技術が進歩すること、それ自体も確かに、「豊かさ」といえます。しかし、「本当の豊かさ」とはそれだけではなく、さらに視野を広げて考え、これらの3つが、うまくバランスを取り合っている状態であると発表しました。

■ またあるチームは、機械、自然という2つのキーワードに注目し、これらに連なるすべてのものの「つながり」を「豊かさ」と捉えました。機械も自然も、結局は分け隔てなく、つながるものであるという主張のようです。そして、それらがただつながっているというだけではなく、未来を指向すること(「未来化」)によって、「豊かさ」が生まれるということでした。このチームは、これらの連鎖の状態を「サークル」と名付けました。普通、「サークル」というと「丸」のイメージを持ちますが、このチームは、切れ間のないループという着想から「サークル」と名付けたようです。

発表 発表

■ 中には、「豊かさはない!」と、ショッキングな主張をするチームもありました。このチームは、HWで見た木の切り株がテーマの出発点になったようです。同じ地面に生えている2つの切り株。切られた時期も同じであるのに、片方は成長を続け、片方は枯れています。キャストの方のお話では、片方が生き残りの競争に勝った、という事だったそうです。しかし、このチームは疑問を持ちます。切り株を私たち人間に置き換えて考え、同じ世界に生きていながら、1人が豊かになることで、もう1人は貧しくなるという状況が果たして「本当の豊かさ」と言えるだろうか、と考えました。そして、「本当の豊かさ」は、全員が豊かになることのはずだ、だから、今の世の中に「豊かさ」はない、と結論づけました。

■ その他にも、
 
「人のために環境があるのではありません。人が環境をつくるのです。」
「平和なければ豊かなし。」
「豊かさは1つではない。」

など、チームの数だけ、「本当の豊かさ」が披露されました。

■ 各チームの発表後、生徒たちはホッとする間もなく、質疑応答に移ります。聞いている生徒たちからは、発表を聞いた感想、また、聞いていて不明に感じられた点について、質問が投げかけられます。時には、鋭い質問もあります。また、生徒だけに限らず、先生方やHondaの小林さんからも質問がありました。

発表 発表 発表

■ 全チームのプレゼンテーションが終わりました。次に投票に移ります。生徒たちは、発表の優れたチームを2つ投票用紙に書いて、投票します。 プレゼンテーションを終えて、生徒たちの表情は、ホッとした様子。緊張も解けました。いよいよプログラムも最後、閉会式に移ります。

 
 【評 価】

■ 閉会式が始まりました。まず、Hondaの小林さんより、講評がありました。

「1泊2日、皆さんを見ていて、凄いなと思った点からお話したいと思います。
今日のプレゼンテーションにおいて、パワーポイントなど、プレゼンテーションの見せ方において、どこのチームも工夫がなされていたように思います。そして、見せるだけではなく、内容についても、大変よく調べられているように感じました。
一方、まだまだだな、と思った点について。今回、皆さん今社会で起きている問題を見つけることはできました。しかし、では、なぜそのような問題が起きているのか、その理由についての問いかけが十分ではなかったように思います。例えば、『では、なぜ車が走るのだろうか?』といった根本的な問いについて、少し掘り下げが足りなかったのではないかと感じました。
皆さんの中では、何となくは、原因と結果のつながりは見えているのだと思います。ただ、それを何となくのまま終わらせないで下さい。今後、『なぜ?』という問いを、さらに持ち続けていって欲しいと思います。そういう作業を君たちが続けてゆくことで、10年後、20年後の村上市そして世界が変わるはずです。」

■ 次に、石崎先生より講評がありました。

「1泊2日、皆さんの様子を見ていて、印象に残ったことがたくさんありました。皆さん、LAの方たちと一緒に、興味をもって一生懸命、課題に取り組んでいました。そして、チームで互いに顔を向き合わせて活動が出来ました。また、アドバイスを素直に受け入れる寛容さも持っていました。研修の前に、『研修はつらいよ』とお話をしていましたが、皆さんの顔は笑顔にあふれていましたね。資料を作る力、発表する力、その他諸々、皆さんの力を再発見でき、とてもうれしく思います。」

続いて、投票の結果を受け、結果発表、そして、賞の授与がが本間校長先生より行われました。今回、ツインリンク賞(1位と2位)、そして、特別賞としてビジュアル賞、チームワーク賞、パフォーマンス賞が与えられました。
発表 発表

■ 2日間お世話になったLA、SVから挨拶があった後、校長先生より閉会の言葉がありました。

「この2日間、グループワークでたくさんのことを学んだことと思います。学校では体験のなかった、ものの見方、考え方、リサーチの仕方、まとめ方、発表の仕方など、多くの事を学び、プレゼンテーションをすることができました。もちろん、2日という短い時間では結論はまだ出ないでしょう。しかし、何らかのヒントは得たはずです。これから学校に帰って、さらにそれらを深めていって欲しいと思います。皆さんの一生懸命学習に取り組む姿を見ることができ、とてもうれしく思いました。」


■ 最後に生徒代表から挨拶がありました。これで長くも、短い1泊2日のプログラムも無事終了しました。生徒たちは、会場を出て、バスに向かいました。お世話になったLAと名残惜しく、別れ際に言葉を交わします。LAもちょっぴり寂しそうです。
バスが茂木を離れて行きます。生徒たちは学校に戻り、この2日間で体験したことを今後の学校生活でどのように活かしてゆくでしょうか。141人の今後の活躍が楽しみです。