EUと日本の関係 〜投資編〜
日・EU関係において、相互に海外直接投資(Foreign Direct Investment = FDI)を促進することがますます重要になってきています。FDIの拡大は、共通の関心事です。欧州企業が円滑に貿易を行い、支社や子会社を容易に設立することができれば、近代的で開放的な日本経済からEUは恩恵を得ることができます。日本にとって、FDIは経済回復を助けるうえで重要な役割を果たします。
サービスを含む日・EU間の貿易総額は、2000年は1,600億ユーロでした。対日FDIは近年顕著な伸びを見せており、2001年度は対日FDIのうちEUからのFDIが最大となりました。しかしながら、日・EU間のFDIの流れは潜在的に可能な水準に達しておらず、米・EU間の巨額なFDIの流れを大幅に下回っています。近年の著しい増加にもかかわらず、日本へのFDIは歴史的にみても決して高いとは言いがたい水準にあります。FDIと国内総固定資本形成(投資)の比率を見ると、EU平均の15.3%に対し、日本はわずか0.3%に過ぎないのです。
欧州の企業が日本に投資するにあたって、なかなか解消しない障壁が3つあります。それは、官僚主義、脆弱な競争政策、そして独立した規制の欠如です。日本は、緊急に、新規事業を立ち上げる際の各種手続きを簡素化し、その高コスト構造の是正に取り組む必要があると考えられています。競争政策を厳格に運用することも、健全で近代的な経済を構築するうえでカギとなる要素です。また、日本においては、反競争的な行為に対する罰金は比較的軽く、また実際に罰金が課せられることもあまりありません。従来の国有企業によって独占されていた分野においては、利用者の利益を守り、新規参入者が既存の業者から嫌がらせを受けることを阻止するために、独立した規制機関が必要です。
投資促進政策は、グローバルな変化を考慮する必要があります。真にFDIの潜在性のある分野は、とりわけサービスのような価値を付加できる分野です。自由化以前はFDIがほとんどなかった金融サービスおよび電気通信といった分野において規制が緩和され、近年巨額な対日FDIが行われているのは偶然ではありません。非効率な独占あるいは寡占のための聖域が日本経済に少なくなればなるほど、参入規制が緩和された分野の国際競争力はますます高まり、海外企業の投資機会が一層広がることになるのです。
【参考資料・参考サイト】
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