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■ ファミコン・スーファミ・プレステ・・・。家庭用ゲーム機というのが正式名称である。それぞれ1935万台(世界累計6291万台)、1717万台(4910万台)、1890万台(1億台)を売り上げたといわれている。家庭用ゲーム機は日本企業の主力輸出商品の1つであるとともに、2000万台を超える勢いの普及によって、いまや子ども達の生活には欠かせないものとなっているのではなかろうか。
■ 昨年末、ソニー・コンピューター・エンターテイメントからPS3が、任天堂からWiiが発売になった。すでに両機種とも国内販売台数が100万台を越え、2005年末にマイクロソフト社から発売されたXbox360とともに新世代のゲーム機戦争として話題を集めている。この3機種、それぞれに特徴があるのだが、シェア・トップを争うWiiとPS3は、家庭用ゲーム機のイメージを越えながら、その対称的な販売戦略が実に興味深い。
■ 徹底的にクオリティを追求したPS3のCPU性能はパソコン以上である。3.2GHzのCPUパワー、60GBのHDD(ハード・ディスク・ドライブ)を誇り、USB、無線LAN、メモリースティックリーダーを搭載している。様々なゲームを遊べるのはもちろんのこと、CD、DVD、次世代記録メディアBlu-ray Discにも対応し、将来的にはAVホームサーバーやパソコンのような使い方も可能になるとされている。
■ 一方でWiiは「家族みんなが一緒に遊べるゲーム機」をめざしている。十字キーとボタンが並び、指先の技術が問われる従来のゲーム機のコントローラーと違い、リモコンとよばれるWiiのコントローラーは、例えばテニスのラケットのように見立てることによって使われるのを特徴とする。またWiiチャンネルといったニュース・天気情報や、Wii掲示板といった家族のホワイトボード的な役割を担わせていることも新鮮だ。
■ これまでの家庭用ゲーム機は一人か二人でテレビの前に座ってコントローラーをいじるというイメージが定着していた。「ゲームばっかりやってるんじゃない」「うーん(気のない返事)」という親子の会話は、どの家庭でも経験することであっただろう。昨年は任天堂のDSがタッチ・ペンなどの工夫により新たなゲームユーザー層を開拓し、学びと遊びの境界をこえてみせた。
■ 去年発売となった新世代のゲーム機は、それぞれの部屋に散り散りになった家族を、かつてのテレビのように居間に呼び戻したり、その居間をサイバー空間をとおして外の世界に結びつける可能性を持っているように思われる。
■ 上例えばWiiは、画面を介した身体的コミュニケーションと、ディオニュソス的な祝祭をとおしての共空間創出の可能性を示しているのではないのだろうか。PS3は、居間をかつて総合芸術と呼ばれた映画館のような空間に呼び起こし、しかもゲームをとおして半ば主体的にその世界に、さらにネットによって繋げられた世界に関わっていくような未来を暗示しているのではなかろうか。
■ 新たなテクノロジーは両面性を持ってあらわれる。しかし、可能性に満ちている。ゲームにおける新時代の到来は、新たな生活のあり方を切り拓くものであるかもしれず、今後の展開が注目される。
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