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中村中学校2006年の大ブレイク

2006年2月10日
by 石井 麻美

今年は公立の中高一貫校が注目されたが、それに応戦してがんばっている私立中高一貫校がある。例えば、中村中学校は2月9日の時点で最終手続き者が169名に達した。2月1日の特待生入試で既に大ブレイクの予感はしていたが、それにしてもこの人気の背景には一体なにがあるのだろうか。

今年度のポスターには「41→70 伸びます伸ばします」というキャッチフレーズがあげられている。その下には、慶応大学、上智大学、早稲田大学、国際基督教大学などが並んでいる。しかし、特待生入試の説明会で小林理事長・校長先生は開口一番「でも、この数字はなんてことはないですね。自慢するものでもありません」と語った。

その背景には大学進学と進路指導とを明確に分け、大学実績という数字を追い求めるのではなく、生徒が自分の将来のイメージを描き、実現できる力を身につけることを何よりも大切にしているからだ。

同校では中学1年生に18年後、つまり30歳の自分について書かせている。すると、「花屋さん、フライトアテンダント、水泳の選手」など実に具体的なイメージが上がってくる。そこで、「進路についてはどう考えているの?」と聞くと、「大学受験です」とほぼ全員から答えが返ってくる。「その時『大学は進路ではないよ。大学受験がゴールイメージではないでしょう。自分の進む路、自分の夢を実現するために歩いていく路が進路だよ。これをキャリアデザインというのだよ』と伝えると、中学1年生でも理解してくれるのです」と進路指導担当の永井先生は語る。

「進学指導と進路指導を概念的にしっかりと分けて教員が考え、両方を包括した指導によって、高校3年生には自分の行きたい大学が決まらない生徒は一人もいません。それも、自分の進路をしっかりと実現するための進学先を選択しています」と語る同校では、大学退学率がほぼ0%に近い。

大学進学実績は学校選択者の多くが重要視するポイントの一つだろう。だが、大学に入ることで目標を見失う人間には成長してほしくないはずだ。中村中学校は結果を出すと同時に、自己実現プログラムを自覚的に実施している。しっかりとしたより人間形成を行っていることもまた、多くの学校選択者を惹きつけた魅力の一つに違いない。


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