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| SELHi指定校・目白学園の英語教育 ――公開授業と報告会から―― 【2】 |
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2004年12月17日 |
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§3.報告会 公開授業後の報告会では、目白学園における英語の授業、イギリス修学旅行、交換留学と交換教員制度について説明があった。 ■「英語で英語を教える」授業 まず、英語コース・スーパーバイザーのクラウン先生より、「英語で英語を教える」授業の成果について報告があった。英語コースでは、「英語のコミュニケーション能力を高めることが一番の目的であり、生徒が主体となり、生徒が知っている英単語を使った活動を中心に授業を展開している」という。リスニングの能力を高めることは、英語を聞いた瞬間に頭で一度日本語に訳してから考えたりすることなく、スムーズに英語を話すことにつながる。一般的に、英語では正確さと流暢さが大切だとされており、目白学園ではその両方をバランスよく取り入れた授業実践を心がけている。 また、高校2年生のイギリス修学旅行は、効果的に英語を学ぶことができる一つのいいチャンスであり、異文化体験が生徒たちにとって将来について考えるいいきっかけ作りにもなっているとの話であった。 ■英語でのコミュニケーションから日本文化を学ぶ
次に、目白学園高校の生徒2名よりイギリス修学旅行の話があった。 修学旅行の終盤、目白学園の生徒たちが日本文化を紹介する機会があった。ある生徒は日本から着物を持参し、日本文化の一つとして着物を英語で紹介した。イギリスの子どもたちには、習字も人気が高かったそうである。 海外での語学研修や修学旅行は、近年ますます活発になってきているが、日本文化を学ぶチャンスはこのような異文化体験を通してこそ、より深く学ぶことができるという側面もあるだろう。今回の報告会で、英語でスピーチをした生徒は、「自分の意思を伝えようという気持ちがしっかりあれば、相手とコミュニケーションを取れることを学んだ」と語っていた。目白学園校長・松本逸也先生も、2005年度学校案内パンフレットで「英語と日本語はともに深め合う大切なことばの両輪であります」と述べているように、日本文化を学ぶことは、英語でのコミュニケーションからはじまるのかもしれない。 ■交換留学制度と保護者による国際交流委員会 目白学園では、1990年から国際理解教育プログラムに力を入れており、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの姉妹校や提携校と交換留学を実施している。毎年10〜15人前後の海外からの留学生を受け入れており、目白学園の生徒たちにとって留学生は学校生活の中でごく身近な存在となっている。交換留学は、お互いの国にとって国際性を伸ばすものであり、自国の文化をより深く勉強するいい機会にもなる。そして、交換留学で身についた語学力と積極性は、日本に帰国後、在校生にとってもいい刺激となっており、学校全体の活性化にもつながっているとのことである。 また、目白学園では保護者が国際交流委員会を立ち上げ、海外からの留学生を受け入れるホストファミリーの不安や楽しみを、保護者同士で共有しサポートする環境がある。交換留学は学校対応が全てとなりがちであるが、留学生を受け入れるホストファミリーの細々とした疑問や相談は、保護者同士でサポートしていこうとするものである。現在、英語コースの高校3年生の子どもをもつ保護者は、留学生を受け入れた経験のある先輩の保護者から、「留学生が家にやってくる特別な3ヶ月を、自分たちも大いに楽しめばいいのよ」とアドバイスを受けたそうだ。その一言に肩の荷が下り、留学生を受け入れる決心がついたと語る。 交換留学では、受け入れ先の学校の協力に加え、ホストファミリーとの連携は欠かせない。国際交流とは、そんな人と人の素朴な関係性からはじまるのかもしれない。 ■交換教員制度によってさらに深まる国際理解 目白学園の交換教員制度については、カナダから来ている英語科のハンター先生と、2度の交換教員を務めた国語科の岩本先生よりお話があった。 ハンター先生は、カナダから交換教員として来日して3年目、目白学園としては8人目の交換教員である。教師自身が交換教員として海外で勤務することは、生徒が交換留学する時の気持ちがよく理解できる意味でも、非常にいい制度だと述べていた。また、目白学園での教員生活としては、この3年で生徒の英語力が伸びてきているように感じること、自信を持つようになり積極的な姿勢へと変化していく生徒たち姿を見ると、大変うれしいと語っていた。ハンター先生自身、カナダでのカウンセリング経験が今も活きていると述べていたように、生徒の立場に立ったきめ細やかなフォローも目白学園の英語教育の魅力なのだろう。 反対に、日本から交換教員として海外で教鞭をとった経験をもつ先生は、交換教員制度をどのように捉えているのだろうか。国語科の岩本先生は、「日本語は非常に語彙が豊富な言語なので、それをどのように外国人に伝えるか国語教師としていろいろ悩んだが、チャレンジ精神から16年前に交換教員としてカナダへ行った。しかし、現地では日本語と国語の違いを痛感し、生徒からの『どうしてそう読むの?』『どうして状況に応じて言葉が全く変わるの?』という多数の質問に、教師である自分自身が生徒から宿題をもらう毎日であった」という。その後、2000年に2度目の交換教員となった時は、「生徒には日本語の根をしっかりとはって、真っ直ぐな幹だけをつくろう」と心に決めたと語る。生徒がしっかり理解さえできれば、あとは自分自身で枝を作っていくはずだと考えたのである。 今年の春に帰国し、日本語で国語を生徒たちに教える今、岩本先生は「コミュニケーションの持つ力の大きさに改めて気づかされている」という。日本語であれ英語であれ何であれ、言語の根底には、相手に自分の意思を伝え、相手のことを理解しようとする双方向型のコミュニケーションが欠かせないということなのかもしれない。 このように、目白学園では生徒の英語教育に熱心であることに加え、英語科に限らず他教科の教員も含め、学校全体で国際理解を深めようと前進し続けていることが伝わってくる公開授業と報告会であった。
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