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 「まわれまわれ風車」から中村学園を語る

2004年5月12日
by葛原 裕香


■中村学園の小林校長先生の教育随想、「まわれまわれ風車」を大変興味深く読ませていただいた。タイトルは、本の序詩でも紹介されている「まわれまわれ風車」から引用されたものであろうか。

■「まわれまわれ風車」の読後感はとてもさわやかで、心があらわれるようであった。まず、風車をモチーフとした本の表紙や、草花の美しい挿絵からして、やわらかな雰囲気が感じられて心地よい。本文や小林先生ご自作の詩の中で、自然の美しさや豊かさについて語られている箇所が多いのだが、挿絵の雰囲気がそうした本文や詩とぴったりイメージが重なっていると、読み手にとっても安心感と心地よさがあって読みやすい。


■「まわれまわれ風車」は「I 山が好き」「II 飛べ、中村」「III 海外に目を向けて」「IV これからの学校」の4つの章で構成されている。どの章も大変興味深く読ませていただいたのだが、中でも私は、第T章で紹介されている「外はいい」という詩がとても心に残った。この詩は読者に対して、「風があるじゃないか」「雨が降るじゃないか」「太陽が照るじゃないか」と、普段の生活の中で何気ないからこそ忘れがちな、大事なことを思い出させてくれる。私自身も、日ごろパソコンに向かう作業の多い自分自身を、この詩を読んで改めて見つめなおす良い機会となった。

■また、第IV章の「私立学校の今 そして未来像」という節で「あくまでも生徒が主役」「中心になるべきは心理的・精神的結びつき」と書かれてあったように、この本には、生徒のことを第一に考え、生徒を何よりも大事にする中村学園の教育がよくあらわれているように思われる。本全体から、学園に対する小林先生のあふれる思い、生徒への愛情が伝わってくる。そして、「まわれまわれ風車」が3月3日のひな祭りに発行されたように、女子校の中村学園に通う生徒たちの優しさやあたたかさも読み手に伝わってくるであろう。

小林和夫 教育随想 まわれ まわれ 風車2004年3月3日発行
著者:小林和夫 / 発行:(株)銀の鈴社

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