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 富を生む大学 第2部 法人化大競争(3) <2004年3月25日付 日経産業新聞より要約>

2004年4月15日
by 藤村 晶子

■ 教員が設立したベンチャー企業の数が約30。関東勢の早稲田大学、慶應大学を追う「西の横綱」大阪大学は、基礎研究より応用研究に力点を置く学風がベンチャー創出の原動力といわれるが、もう一つ他の大学にない武器がある。大学ベンチャー設立から経営指導までを支援する非営利組織(NPO)「おおさか大学起業支援機構」だ。

■ 同NPOは定款の作成、事業計画や資本政策の決定、取引銀行の選定など、大学の研究者が不得意な実務を一手に引き受ける。いったん生まれた企業でも、事業拡大に向けた資金調達をどう進めるかなど、事業の節目で様々なアドバイスをする。

■ 国立大の独立法人化をはじめとする大学改革が進む背景には、大学が新産業創出につながる技術シーズの源泉になってほしいという産業界の期待がある。だが、研究水準が高くても、研究成果が実用化に至る前に死んでしまう「死の谷」を乗り越えなければ、革新的な製品や技術は生まれない。研究者の起業を支援する仕組みづくりなど独自のノウハウが必要になる。

■ 企業の技術ニーズを直接知り、大学が企業と協力して新たな技術創出を目指す産学連携も「死の谷」を越えるために有効だ。阪大は伝統的に研究室レベルで企業との活発な交流を続けてきており、昨年春には他の大学に先駆け「企業との包括提携」方式を導入した。この一年、三菱重工業と大学側の研究者が一緒になって研究テーマを洗い出しを進めてきた。実際に取り組む課題の絞り込みにはまだ時間を要するが、三菱重工業の柘植常務は「大学に産業界のニーズを伝え、実用化の道筋をつけるのを助けたい」と意欲をみせる。

■ 4月の独立法人化と同時に阪大はこれまでいくつかに分かれていた産学連携組織の一本化などの改革を実行に移す。この組織には知的財産の運用やベンチャーの経営支援を手がける部署も置く。大学発ベンチャー設立や産学連携での先進性をさらに促進するために、阪大の挑戦は続く。


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