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 富を生む大学 第2部 法人化大競争(2) <2004年3月24日付 日経産業新聞より要約>

2004年4月14日
by 藤村 晶子

■ 少子化や理科離れの影響で志願者数が減少している東工大では、理系科目への興味を呼び起こし、学生離れを少しでも食い止めることを目的に、2年前から近隣の小学校への「出前授業」を実施し、授業の様子を大学広報誌に掲載して同大受験生の出身高校や予備校に配っている。法人化に向けた改革は学外向けの取り組みだけでなく、学内でも競争原理を導入して経営陣や教員に公務員意識との決別を迫る改革をスタートさせた。

■ 法人化に伴い国立大の教職員は国家公務員の身分保障がない「非公務員」になる。そこで国立大としては初めて約330の評価項目に基づく能力評価を教員に導入。従来は論文や学会での発表数などで評価してきたが、外部からの研究資金の導入状況や産学連携への貢献度合いなどの項目も加えた。外部からの研究費の獲得金額なども評価項目に入れ、評価が高ければ給与や賞与が増える仕組みだ。小平学長は、「今まではぬるま湯どっぷりで教職員の評価も横並び。そんな仕組みはもう通用しない」と言う。また、教授の選考過程も厳しくする。透明な選考なしに教授が「内部昇格」することがないよう、教授として適任かどうか、内外2人ずつの推薦状を必要とする。外部機関での研究経験があることも選考材料に加える。

■ 従来は部局内で5人の選考委員会を作り、委員会の推薦状を教授会が追認していた。今後は他部局選出委員2人を加えて委員会メンバーを7人に増やし、教授会を開く前に副学長がまず委員会の推薦人物の妥当性を判断することにより、選考過程の透明性は格段に増す。法律で義務付けられたもの以外の「学内委員会」は4月以降廃止し、代わりに「部局長等会議」を設置する。これまで、年に数回しか開いていなかった会議を毎週1回とし、運営方針などをひざ詰めで話し合い、意思決定のスピード化を図る。

■ コスト構造にもメスを入れる。民間から学外理事として関口光晴・元三和銀行東京公務部部長を招へいし、経理・財務を託す。国立大学法人に配分される運営費交付金のうち、教育研究費と一般管理費が毎年1%ずつ削減され、東工大では年間2億円の予算削減になるが、関口氏の見積もりでは、コストは2割ぐらい削減が可能だという。

■ 透明で学内にも学外にも開かれた組織にして、米マサチューセッツ工科大学など世界のトップ大学と競える大学を目指す。「さよなら公務員」宣言をした東工大が歩き始めた道だ。


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