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生徒が考える、これからの環境の授業

2002年9月10日
by 野田 亜矢子

■ 産官学が連携して「環境・資源・エネルギー」について体験・学習しようという、「多摩チャレンジキャンパス2002」が2002年8月24・25日中央大学多摩キャンパスで開催された。その中のひとつに「生徒にとって魅力のある環境の授業とは−高校生・大学生による環境教育の提案−」というテーマの発表会があった。地域の特性を活かした環境教育のあり方を、都立八王子東高等学校の生徒と中央大学の学生に提案してもらうのだ。現在学ぶ立場にいる学生から、環境の授業についてのさまざまな意見が発表され、熱いディスカッションが繰り広げられる発表会となった。

■ 主催者である田中廣滋氏(中央大学経済学部教授)の挨拶から始まった。「これからは、小学校・中学校・高校と学校単位でバラバラに行うのではなく、12年間を通じ全体を通して環境の授業について考えるべきではないでしょうか。今日は次代を担う高校生・大学生に学生の視点から見た授業のあり方を発表していただく有意義な時間になるでしょう」

■ 第1部は「私たちが環境教育から学んだこと」というテーマで、高校生たちが中学時代に受けた環境教育の中で真剣に取り組んだことと、その後の生活にどのように活かしたのかを発表してもらい、環境教育の実体験について大学生と意見交換をした。

■ 前半は、都立八王子東高等学校の生徒による「私たちが環境教育から学んだこと」という発表。今回の会場がある多摩地区は全国でも有数の大学を抱える地域であり、その多摩地区に在学している生徒が受けてきた「環境の授業」について、現状と改善案が生徒の言葉で語られていく。

■ 「『ごみを減らそう』という理想について語るのはもちろんだが、『なぜごみが増えるのか』『なぜごみを減らさなければならないのか』という現状や環境問題の根本から教えないといけないのではないか。より具体的で誰でもすぐに行動できる対策を話しあうべきだ。」
「体験の授業を増やして、まず身近な環境問題について考えさせ、環境問題に関心をもってもらい、それを地球規模として考えさせたほうがいいのではないか。」
などといった内容が挙げられた。

■ 後半は、横浜隼人高等学校の国際語科3年生による「環境教育の事例報告」。
横浜隼人高等学校が年間通じて行っている環境教育について生徒自身が考えた「環境対策」について、7月24日から2泊3日で行われた「ILC Cornucopia Project」(場所:ツインリンクもてぎ)での学習結果を使っての発表である。

■ 「昔は自分たちの身近に存在する微生物と共存していたが、今はできていない。循環型社会への移行が必要なのではないだろうか。経済と環境についての関係も考えなければならない。」
「現在頼っている天然ガスや石炭などの資源は将来枯渇してしまう。新しい資源として、メタンハイドレートを活用するのはどうだろう。」
など、ツインリンクもてぎのフィールドを使って考えた「環境対策」について様々なアイディアの提案があった。

■ 第2部は「私たちの理想の環境教育」と題して、中央大学経済学部2年生から環境教育の新しい企画が提案された。「リサイクル」「大気汚染」「水資源」「身の回りの環境」という4つのテーマの授業をするとしたら、どういう授業にしたらいいのだろう? 経済学部という学部の特徴も踏まえながら、大学生たちは協力して考えをめぐらせた。

■ 「身近な事例を取り上げ、環境問題はみんなのそばにあるんだと教える。」「学校だけではなく、企業を巻き込んで学習の場を提供する。」「教師から教えられる授業から、自分たちで考えて学ぶ授業への変換が必要で、環境全体へ興味を広げる必要がある。」
など、学生一人ひとりが自分の体験から、授業のアイディアをひねり出そうとがんばっている様子。

■ その後、質疑応答を行い、発表会は終了。教授陣は学生からの授業に対する要望を直接聞くことができ、また学生たちもお互いの発表を聞くことで、環境教育について改めて考え直す有意義な時間になったようだ。


横浜隼人高等学校「ILC Cornucopia Project」のレポートはこちらをご覧下さい。


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