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信頼をうくる人となるために 〜横浜中学校


◆ 首都圏での志望校選びも最後の決断が近づいてきたなか、17日に横浜中学校でも最後の学校説明会が開催された。平日午前中という開催の中、150名近い人が集まったこの説明会だが、注目される秘密はいったい何であろうか。
 
◆ 『信頼をうくる人となれ』。校訓である三条五訓の中にも明記されたこの言葉こそ、横浜中が目指す教育であると平野校長先生は明快に語る。そのための不断の努力と質実剛健な気風が教員の指導方針となっている。一方で生徒自身が作り上げてきた伝統として、それぞれが互いに認め合い、励まし合うことがある。勉学、運動それぞれの得意分野でお互いの個性を認め合う伝統もまた『信頼をうくる人』となるためには欠かせない。

◆ では『信頼をうくる人』とはどのような人物であるのか。説明会の中でそれは、自分なりの自己実現の目標を持ち、そこに向かって自らを磨ける人と語られていた。そのための教育として横浜中では3つの要素を大切にしている。

◆ 1つは“豊かな感性”である。きれいなモノをきれいだと感じられるような、四季の移り変わりを感じられるような人間になって欲しいという想いから、体感や発見を通して感性を育む機会を多く設けている。説明会では陶芸教室や、美術館鑑賞などの毎学期の文化芸術教室、サマーキャンプなどが紹介されていた。

◆ 2つめは“真摯な心”。協力すること、挑戦すること、創造すること。そういった人間的な豊かさ、そして真剣に取り組くむ姿勢も自己実現には欠かせない。剣道の寒稽古や駅伝大会、クラブ活動などが大切な場となっている。また総合学習の一環となる横校祭でも、クラスごとにテーマを設定し、お客様に喜んでいただくことを通して心を育んでいくことが意図されている。

◆ 3つめは“国際的な視野”。自己実現のフィールドがグローバルに広がった現代では、国際的な感覚も必要とされる。希望者制でカナダおよびニュージーランドでの語学研修や短期留学などが用意されている。全員でなく希望者にしているのは、現地でのホームステイを、1つのホストファミリーで1人の生徒に限定したいという狙いがあるからだ。

◆ こうした取り組みが活きるには、普段の授業も欠かせない。説明会後に、いくつかの授業を見て回ることができた。国際的な視野に向けた英会話を用いた「国際理解」の授業などもカリキュラムに組み込まれているし、英語や数学などの授業は同じ学年の各クラスが同じ時間帯に授業を受けるように設定されていた。これはその年の生徒の学びの段階に応じて、習熟度別に切り替えることもできるためだそうだ。また理科の授業では生徒の声が活発に聞こえてきたのが印象的だった。地層を扱う授業だったようだが、授業の中で生まれてくる様々な問いが大切にされているのだろう。感性や学んでいく意欲は、そういった先生方の創意工夫の中から生まれてくるはずだ。

◆ 明快に語られる理念と、それを実現するための数々の学びの仕掛け。なによりもこうした説明会などを通してそれがわかりやすく表現されるからこそ、横浜中学校には注目が集まってくるのだろう。説明会の始まりに校長先生から「学校を選択するためのアドバイスとして、登下校の様子やできれば入学式や卒業式の雰囲気を聞けると良いのではないでしょうか。そこには教員の指導力が現れています。」との話があった。自らの教育に手応えがあるからこそ、語れる言葉ではないだろうか。
 

 

川頭 邦晴
2008年1月31日更新

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