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NTS教育研究所スタッフによる【学び】をキーワードにしたコラム

「学びの伝道師」にもとめられる「学び」

◆ 2月12日付けの「日本経済新聞 ニッポンの教育 第2部「学び」とは何か (5)」では、「教師」=「学びの伝道師」にスポットをあて、教える側の「学び」について考察している。

◆ 昨秋以来、問題教師の排除が教育再生会議のスローガンのように掲げられ、いじめ問題なども噴出して社会全体が「教師」に厳しい目を向けているのは周知のとおりだ。

◆ これに加え、年齢構成がいびつな学校が増え、東京都では教師の3割が50歳代という現実から、教師同士の学び合いの場がなくなりつつあるという。

◆ これらを受けてか、河合塾の推計では、今春の国公立大志願者のうち教育系の学部を目指す受験生は前年比7%減と、一昨年まで毎年志望者を増やしていた教育系の陰りが目立つ。

◆ 一方、団塊の世代の大量退職で、都市部では採用数が増え、東京都小学校教員の倍率は今年度2.3倍、大阪市も3.2倍と急低下している。1年目の夏までに新人の1割が辞めてしまう自治体すらあり、新人への手厚い指導の必要性が叫ばれている。

◆ こうした中で、東京都杉並区の「杉並師範館」や神戸市教委の「スーパーアドバイザー」による「神戸教師塾」など、実践的スキルと併せて人間力を磨く「教師塾」が次々と誕生し、再教育が始められている。

◆ 「教師力の低下」という一言では済ませられない「学び」という大きなテーマ。「知」と出合う喜びを伝える「学びの伝道師」としてどう子供と向き合い、自らも「学ぶ」のか。もはや、「学び」が教師と生徒、学生だけのものでないことは言うまでもないだろう。

◆ 今回の「ニッポンの教育」シリーズは、「学ぶ目的を持つこと」が今、社会全体に問われている大きな課題であることを浮かび上がらせてくれた特集であったと思う。

◆ 「教育再生」の根っこにあるのは、教える側も教わる側も、互いにその「喜び」を共有できる「学び」ということなのかもしれない。そして、その「喜び」が目的意識へとつながり、それぞれ職業や社会とつながっていけば、15歳や22歳の若者はもとより、教師や周囲の大人たちも憂いを感じることはなくなることだろう。「学び」とはそれだけの力をもった大きなもの、大切なものであることが、少しずつ見えてきたような気がする。



山本 真美

2007年2月23日更新

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