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| NTS教育研究所スタッフによる【学び】をキーワードにしたコラム |
| 学ぶ目的を持つ生徒、持てない学生 |
| ◆ 2月8日付けの「日本経済新聞 ニッポンの教育 第2部「学び」とは何か (1)」では、学びの本質を取り戻すための「リベラルアーツ」の必要性が強く訴えられている。 ◆ リベラルアーツとは、一般に「教養科目」と訳される。実利より学びの面白さを尊び、論理的・科学的思考力の育成を目指してきたものだ。これが「知の基盤」となり、現代の科学技術文明の発達を支えてきた。 ◆ 司法研修所に14年間在籍した加藤新太郎新潟地方裁判長は、「受験勝ち組み」の気質の変化として、(1)試験に必要はことだけを予備校で要領よく学ぶ効率型学習の弊害 (2)公的な職業に就くという意識の乏しさ (3)人生をどう生きるかといったビジョンを語れない─の3点を挙げる。特に深刻なのが効率型学習の弊害で、試験に無関係な知識が驚くほど欠如しているという。 ◆ 見出しには“忘れられた「知の基盤」”、“かすむ志 乏しい意欲”という活字が並び、「何のために学ぶのか」という学ぶ目的を持てない学生が増えていることが記されている。 ◆ オヤッ??と思った。私立中高一貫校では、中学1年次から「自分探し」など自らと向き合う時間や、卒業生や各界の著名人などの経験談を聞くことができる場がたくさん用意され、入学時から「キャリアデザイン」が始められているからだ。大学進学はあくまで通過点に過ぎず、その先の進路を見据えての目的を持った「学び」がそこにはあるのである。 ◆ 現在、教育再生会議では、「学力低下」問題の解決策として「ゆとり教育」の見直しとなる「授業時数10%増」などが検討されている。 ◆ そんな中で飛び出してきた今回のテーマ「リベラルアーツ」は、前述の「効率型学習」さらにはこの「授業時数増」の対極にあるものではないだろうか。 ◆ そして、「面白さ」を感じ、「思考力」を育成する「学び」は、「学校」という場だけのものではなく、「家庭」も「社会」もその場であるし、大人も子どもその対象者となるだろう。 ◆ 私立中学入試問題で「思考力」が試され、「普段の家庭のあり方」も問われていることを前回記したが、そういう意味では、中学入学前から「知の基盤」を家族全体でコツコツと築いていく必要があるということだろう。「学び」とは何か、「何のために学ぶのか」、改めて考えさせられる記事となった。 |
山本 真美
2007年2月9日更新 |
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