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| NTS教育研究所スタッフによる【学び】をキーワードにしたコラム |
| 冬の武蔵野にて 〜聖徳学園中学校説明会〜 |
| ◆ 「武蔵野に散歩する人は、道に迷うことを苦にしてはならない。どの路でも足の向くほうへゆけばかならずそこに見るべく、聞くべく、感ずべき獲物がある。」(『武蔵野』 国木田独歩) ◆ 聖徳学園の説明会では、「創造力」をキーワードの1つに掲げながら、同校の教育理念が語られた。6年間の「仕掛け」を通して生徒の脳に刺激を与え、活性化させ、彼らの「創造力」を高める。この耳慣れない「仕掛け」という言葉、その内容・特徴が最もよく表れているのが、アメリカの心理学者ギルフォード博士の知能構造理論に基づいて聖徳学園が独自に実施している学科、GP・GC科だろう。 ◆ GP科(中学課程)では、生徒の脳を刺激することに重きを置きながら、生徒1人1人の創造的問題解決能力を高める。例えば、大きな筆と模造紙を用いて自由に「書く」。今までとは違った「書く」行為に生徒達は戸惑い、考える。生徒達は授業を楽しみ、問題を解決しながら、新たな創造の可能性をまさに体感していく。 ◆ 一方GC科(高校課程)では、例えば写真や映像を用いて、生徒の表現力・論理力・創造力を高める。 ・写真の撮り方を学び、撮る対象と構図を考え、実際に撮る。(表現力) ・100枚程度の写真をもとに、BGMを加え、映像を作る。(創造力) ・広告専門家の講演を聞き、「コンセプトの大切さ」を学ぶ。(論理力)なるほど、これらの能力がバランス良く有機的に高められれば、他教科の学習や自らの針路を考える際にも応用が利く。生徒達が視野を拡げ、思考を拡げる足場が、しっかりと組み立てられるのだろう。 ◆ また他の教科においても、「創造力」をキーワードに据えた様々な取り組みが行われている。例えば数学では、「ただ1つの解答」にとどめず、1つの問題から幾多の解答を生徒に求める。これらは評価・吟味・発表を経て、更に独創的な解答を生み出す礎となる。聖徳学園の教育理念が反映された「仕掛け」の数々、その深い内容を知ると、今後も更に独創的な「仕掛け」が生まれてくるのではないか、そんな期待を抱かずにはいられない。 ◆ 1クラス2担任制を採用したり、年5回もの個人面談を実施したりと、とかく聖徳学園では「教員と生徒の和」を重んじる。生徒の能力を限界まで伸ばしたい。小林校長は子どもの能力を水に例え、「いかに沸点を高くしていくか」が大切だと言う。「教員は粘り強く、粘り強く」そんな暖かい言葉も説明会で聞くことができたが、さすれば先生方は「生徒を受けとめる大きな器」といったところか。生徒は先生方が授業に組み込んだ「仕掛け」を受けとめ、先生方は生徒の創造力を受けとめる。お互いに刺激し合えるこの環境に、聖徳学園は大きな可能性を感じているのではないだろうか。 ◆ 自然豊かな武蔵野の地にて、聖徳学園の生徒達は迷い、考える。近いようで遠い、遠いようで近い「未来」という獲物を、彼らはしっかりと見据えている。
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麻生 偉宏
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2006年12月19日更新
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