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八雲学園の飛躍の秘密


◆ 今年9月3日実施のセンター模試の志望校登録データによると、八雲学園の一回目の入試を志望する生徒数は昨年69名、今年110名と1.6倍。9月17日の夏休み明け1回目の八雲学園の説明会では、おそらくそれ以上の受験生が参加していたのではないか。実際参加してみてそう感じた。説明会会場の体育館は受験生の家族で満杯状態だったからだ。

◆ 学校の先生によると、「昨年の1.5倍ぐらいは想定していたのですが、予想をはるかに越えて、資料が足りなくなり、保護者の方々にご迷惑をおかけしてしまいました」と。近藤校長先生も説明会の話の中で、保護者に対し「予想を越えるほど保護者の方々にお集まりいただき感謝すると同時に、資料を後からお配りする局面もあり、この教訓を今後に生かし、おもてなしを充実します」と一言添えられた。

◆ しかし想定外の事態が起きても、臨機応変にすぐに態勢を立て直し、見事に説明会を運営しきったのはさすが。例年どおり、受験生は英語の体験授業を受けるのだが、準備していた教室では足りない。急遽教室を変更し英語の先生も増やした。この手の運営力も抜群だ。保護者も改めて八雲学園の人気を実感し満足していた様子。説明会終了後、父親たちが近藤校長先生のところにかけつけ、「わかりやすかったです。将来性の期待とその確実性について確信がもてる説明会でした」とお礼を述べるシーンもあった。 

◆ 確かにいつ参加してみても、説明会のストーリーの組みたては巧い。学園生活の楽しさと充実振り。進路の夢とその実現の証明。学園としてのビジョンと目標のスコア化。在校生が自主的に参加するイングリッシュ・パフォーマンス。とにかくインパクトがある。

◆ それに、なんといっても、大学合格者の中学入試受験時の偏差値と合格大学の学部偏差値の比較表は強烈な印象を与えるだろう。偏差値11〜23のギャップを乗り越えて合格している生徒が28名もいる。これは卒業生の24%に相当する。そしてその成果は、進学指導とグローバルな英語の教育とチューター制と芸術鑑賞の4本柱で支えられていることの説明がきちんとなされているところに最大の魅力を保護者は感じているはずだ。決して受験指導だけではないのだと。

◆ そしてここに八雲学園の人気と実績の飛躍の秘密がある。生徒たちの進学準備を支えるのは進路指導だけではないというところに。この解明は実は難しい。しかし、チャレンジしてみる価値はある。進学実績の背景にある教育力を見逃さないことこそ、子ども達の今後の成長のための学校選択にとって重要であるからである。

◆ では、八雲学園の教育力とは何だろう。いろいろある中で最重要なものはパフォーマンスである。説明会のイングリッシュ・パフォーマンスに限らず、様々な行事で埋めつくされているのが八雲学園の1大特色。

◆ 英語劇、朗読劇だけではなく、あらゆる活動はパフォーマンス。文章を書くという意味での表現力だけではなく、身も心も頭も総合して表現する力が必要なのがパフォーマンス。演劇やオペラが総合芸術と言われる理由はそこにある。

◆ この総合的な表現力が、大学進学準備のためのタフな精神力を養成するのは当然だし、論文力などにはストレートに役立つのは明らかだ。しかし、なんといってもパフォーマンスは、自分をいろいろな立場に置く活動なので、他者の気持ちを理解するのに役立つ。

◆ 他者の気持ちをつかめなければ、表現は届かない。シンパシーをその場で形成する力が養われるのである。この共感を呼び覚ます力で、八雲学園は溢れているからこそ、生徒たち及び先生と生徒による進学準備の相乗効果が生まれるのだろう。互いに励まし合い、助け合い、教え合う。自分の人生を1人で歩いていくわけではないという確信こそ、思い切って挑戦できる条件なのではないか。

 

本間 勇人
2006年9月27日更新

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