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NTS教育研究所スタッフによる【学び】をキーワードにしたコラム

先輩・卒業生が活躍する本郷中学・高等学校の進路指導


◆ 本郷中学・高等学校の北原教頭先生にお会いした。そこで、同校では高校1〜3年の特進クラスの生徒を対象に、学年を越えた合同ロングホームルームを実施している。毎年6月に高校3年生の生徒が主体となって「なぜ、現在の進路を希望したのか」など、ガイダンスカウンセリングのピアーサポーターのような役割で進行する。

◆ 先輩や卒業生の講演を聞くというスタイルでの実施例はよく耳にするが、本郷では高校3年生が中心になって15名程のグループに分かれ、ディスカッション形式で進行する。高校1・2年生は文系・理系に分かれるだけでなく、この先輩の話を聞きたいと思った先輩の所に集まるため、自然とモチベーションも高まる。

◆ さらに本年度より、8月末に高校1・2年生を対象に難関大学に進学した卒業生による2日間に渡る合同セミナーが行われた。その内容も大変興味深く「受身ではなく主体的に考え行動する・・・A君の計画表」などから計画の立て方を考え、ワークショップ形式で自分に合った方法で時間をコントロールする表などを一人ひとりが制作する。 

◆ 夏期講習では卒業生の話しを聞いたり、他校の先生の講義を受けた。そのときの生徒のコメントを紹介しよう。

「・・・先輩の解説で『俯瞰』を知った・・・。問題を解くということは、具体化を通じて図や文字で言い換え(目に見える形に)すること。物事の核心というのは原点に返らないと掴めないということ。そして、これらには主体性が必要であること。俯瞰すれば物事のつながりがはっきりと見えてくる。」
「先輩は『数学レポート』を『言葉』を使って俯瞰していたのが印象的だった。これは、今までの私だったら、『数学』と『文章』は全く違うことだと思っていたのが、『俯瞰』ということによって一つにまとめられてしまったからだと思う。私は今まで課せられてきたものを適当に受け流してきたのだが、これからは、『俯瞰』をテーマに攻めに転じたい。」

◆ 今年4月に中学教頭に就任された北原先生は「同校では中高別に朝礼を行います。1600名の生徒の移動は生徒会が中心になって数分で移動します。朝読書も時間になれば始めており、自学自習の生活習慣が定着しつつあります。このように自立している様子が目に見えるようになりました」と語る。

◆ ホームページに掲載されている高橋校長先生は、「『自分で考え、自分で判断し、自分の意見を言える』ように、『自学・自習』の体制を整えました」とホームページにメッセージを掲載している。この「自分」を「人と人との関わり」の中でしっかりと育んでいくプログラムが同校にあることが、北原先生のお話しからわかってきた。本郷の教育の一つである「社会のリーダーたり得る人を育てる」というリーダー像が見えてきたような気がする。

石井 麻美
2006年9月15日更新

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