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≪審査委員講評&表彰風景≫

◆最優秀賞  
東京純心女子中学校
田村 千恵さん (中学2年生)

◆優秀賞    
左二人目から  
小鹿野町立小鹿野中学校 高橋 梨紗さん (中学3年生)
自修館中等教育学校 中村 雄貴くん (中学1年生)
芝浦工業大学中学校 松尾 明くん (中学2年生)

◆特別賞  
共栄学園中学校
新村 真由乃さん (中学2年生)

◆学校賞 小鹿野町立小鹿野中学校
共栄学園中学校

◆ 最優秀賞

 田村さんの作品は、とても素晴らしい論文でした。持っている知識もさることながら、それを自分が関心を持っている目の不自由な方にどう活かしていくのかという展開がとても素晴らしかったと思います。
 保護者の皆様はご存じないと思いますが、茂木では私は意地悪おじさんで通っております。せっかく子どもたちが考えたアイデアに対してあーだこうだといちゃもんをつけて、もっと深く考えてくださいという役割を担っております。ですからここでも、本当は褒めるべき場面ですが、色々と質問させていただこうと思います。
 今カメラマンの方がおられますが、デジタルカメラや医療現場での電子機器など、最先端の技術は様々な場で使われています。先端技術をさらに発展させ、障害のあるものを補完していくというのはとても大切な技術だと私も思います。田村さんは、電力・エネルギーの部分もしっかりと検討してくれましたが、私は電気情報と脳の中の情報をどうやってミックスさせていくのか、ということにも非常に興味があります。そういったことで何か検討していらっしゃる部分はありますか?
 このように光学の部分、電子機器の部分、様々な機能の部分、それから人工情報と生体情報をどう整合していくかといった部分にこれからの更なる課題があるかと思います。ぜひこれから先、考えを深めていて欲しいと思います。私も心から、目の不自由な方が先端技術で見えるようになるのは素晴らしい世界、素晴らしい未来であると思います。その道筋を今日は見せていただいて、とても感動しております。ありがとうございました。

本田技研工業株式会社 社会活動推進室
Honda「発見・体験学習」推進チーム 小林俊哉氏

 最優秀賞 東京純心女子中学校 田村 千恵さん (中学2年生)  
「世界が蘇るための原点」
ご担当先生 久松 久美子 先生・森 弘美 先生
選択したテーマ 『2050年の未来に求められる技術とはどのような技術ですか。その技術と必要性について述べてください。』
本人コメント:
  こんな素敵な賞を私に下さって本当にありがとうございました。ここまで書き上げるのに、図書館で色々な人に迷惑をかけたり、学校の先生や友達にも色々なことをお願いしました。私一人の力ではここまでこれなかったと思うので、この場を借りてお礼を言いたいと思います。本当にありがとうございました。
原田 泰宏教頭先生からのコメント:
  私は今日、田村さんの原稿を初めて聞きました。田村さんのスピーチが始まった折、目を閉じて目の不自由な人のつもりでこのスピーチを聞いてみようと思いました。そしてぜひこの田村さんの研究を活かして欲しいと感じました。しかし、途中で頭蓋骨を開いてメモリーカードを入れて、といった話になったとき非常に不安になりました。そのうちもし脳が不自由になったら脳を取り替えられてコンピューター化してしまうのだろうか、それでも本当に人間といえるのだろうかと、ふと不安に思ったわけです。
しかし、田村さんの話を最後まで聞いていますと、彼女はこう言いました。「幸せになって欲しい」と。私はこの一言が心の中で救いとして聞こえてきました。ただ科学技術の発展の為に貢献しようというのではなく、目の不自由な方の幸せの為に奉仕したいという、その気持ちから出たものならば、きっと人を不幸にするものではないと思います。「アインシュタイン物語」というテーマですが、彼も自分の科学技術によって後に大きく悔やみます。先ほどからも話に出ておりますが、科学技術というのは目先にとらわれてはならず、未来を見据えて考えなければならないのだなと思いました。
 本日受賞された皆さんのお話を聞いていて、私はとても元気付けられました。日本の未来はまだ本当に明るいと感じております。本当に本日はどうもありがとうございました。
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◆ 優秀賞・・・3名

ツインリンクもてぎで皆様に「発見・体験学習」に取り組んでいただきまして、こんなに優秀な皆様を預からせていただいたということで非常に誇りに思っております。今も審査を長々とさせていただきましたが、かなり紛糾いたしまして、どれも甲乙つけがたいものなのですが、優秀賞を3つ発表させていただきたいと思います。
 まず、高橋さんの作品ですが、非常に視点が面白く、興味を引く事例から始まって、その興味を飽きさせずに最終的に自らのアイデアにつなげています。その最後のアイデアも、そのアイデアが悪いことも生むのではないかという部分に触れている点に非常に感銘を受けました。ツインリンクもてぎには遠足も含めますと多くの学校がHondaというものを題材に校外学習に訪れます。色々な講義を私どものほうで考えて行うこともあるのですが、最終的に行き着くところは文明というものと悪いもの、そこのバランスをここまでどう考えてきて、人間はこの結果をどう責任を取るのかというこということになります。Hondaは自動車を作ってきた会社ですが、極端なことをいってしまえば、空気を汚してきた会社ともいえます。文明の便利さと今後どうしたらいいのかという部分は、1970年代ごろから一気に変化してまいりましたが、その結論はいまだに出ていないし、今後も出ないものなのだろうと思います。人間は便利なものを手放せないという性格ともいえますが、未来に向けて皆様にバトンタッチしていく上で、その視点というものを大切にこれからも励んで欲しいと思います。
 次に中村君の作品ですが、正直中身に驚かされました。しかも中学1年生ということで、この濃い内容とそれを論文という形でコンパクトにまとめている点は、大人顔負けだと感じました。大学のゼミで議論したこともあるような内容を中学1年生の論文で発見させていただきました。最後のほうに「諸刃の刃」という言葉が出てくるのですが、この言葉は宇宙開発のみならず、グローバリゼーションであれ、国家間の関わり方の話であれ、全ての問題の本質になってくる言葉です。ここまで鋭い分析と細かな描写、この能力を今後6年間伸ばしていただき、その問題をどうやったら解決できるか、その糸口を考えていって欲しいと思います。
 最後に松尾君の作品ですが、非常に純粋な夢の部分へのアプローチに感動しました。大人にはともすれば、夢というもののもつ不合理性、達成できないという部分のみを評論して終わってしまうという悪い癖があります。しかし、Hondaはその部分を純粋に、周りから笑われようとも捉えて夢に向かって邁進してきた企業です。私たちはこの作品のような純粋に夢にむかってまっすぐ進むという部分をとても大切にします。特に今回の論文は、スタートが身近な身の回りの気付きから始まっていますので、身近なアプローチから、一番大切な夢に向かってということでそういった気持ちをこれから先も大切に持って欲しいと思います。

株式会社 ツインリンクもてぎ 関東営業所
総合学習グループ 稲葉光臣

 優秀賞 小鹿野町立小鹿野中学校 高橋 梨紗さん (中学3年生)  
「宇宙開発が人類の未来にどのような影響を及ぼすのか?」
ご担当先生 大幡 恵子 先生
選択したテーマ 『宇宙開発は様々な可能性を秘めていると言われています。人類の未来にどのような影響を及ぼすのか、論じてください。』
本人コメント:
  このような賞をどうもありがとうございました。今後の高校生活などにもこの経験を活かしていきたいと思います。
中 紀雄校長先生からのコメント:
  本田技研の小林さんやNTSの皆様に大変お世話になったということで、本日はでしゃばって出てまいりました。思い出しますと青山の本田技研さんを訪れた折り、小林さんにお会いするチャンスを得ました。Hondaの持つ教育を本校に少しでも活かせるならば、公立中学校でも是非とお願いしたところ、本校の生徒がお世話になる機会を得て、今回のような賞を得ることができた、ということを皆様に心より感謝します。本当にありがとうございました。
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 優秀賞 自修館中等教育学校 中村 雄貴くん (中学1年生)  
「宇宙開発による現在の概念打破の可能性」
ご担当先生 岩橋 生豊 先生
選択したテーマ 『宇宙開発は様々な可能性を秘めていると言われています。人類の未来にどのような影響を及ぼすのか、論じてください。』
本人コメント:
  このような賞をありがとうございました。本当に信じられないので、コメントの言葉が思い浮かびません。ありがとうございました。
岩橋 生豊先生からのコメント:
  本日はこのような場所で、このような賞までいただいて本当にありがとうございます。私自身、中村君が論文コンクールに応募したいと言って書いてきた文章を見たときに、普段こういうことを考えているのだなということを改めて考えました。彼と論文の内容について話をしていく中で、「諸刃の刃」という言葉が表すように、大人が条件を作った社会の中で、子どもたちはその条件を理解し、それを乗り越える道を考える力をしっかりと持っているのだなと思いました。普段授業をしていますと、どうしても学力や偏差値といったものでしか見られなくなってしまう部分もありますが、そうではない部分を考える機会を与えていただき、子どもの持つ力というものを改めて見直していかなくてはいけないと思っております。本日はどうもありがとうございました。
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 優秀賞 芝浦工業大学中学校 松尾 明くん (中学2年生)  
「リニア化で安全、快適 −高速道路の未来−」
ご担当先生 高橋 英男 先生
選択したテーマ 『次々と世に送り出される新しいアイディアの中で、あなたの価値観を変えた<新しいアイディア>とはなんですか。』
本人コメント:
  今まであまり未来について考えなかったけど、このコンクールで書くことによって考えることができたことが良かったです。
高橋 英男先生からのコメント:
  最初に松尾君の論文を読みました。「リニアモーターカーって電車なのに、なぜ道路について書いているのだろう」というのが最初の印象でしたが、話を聞いてみますと、彼はそこを乗り越えてつなげて考えているわけです。大人がすぐに捨ててしまうようなアイデアを子どもたちは宝石のように磨き上げることができるのだな、と私自身が勉強させられましたし、そういう視点を持つ子どもたちを大切にしていかなければと感じました。こういう機会を与えていただきまして、本当にありがとうございました。
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◆ 特別賞・・・1名

もともとは最優秀賞と優秀賞だったのですが、その枠以外に設けざるを得ないほどの大変興味深い論文が出されました。このコンクールには1200字までという規定がありましたが、それをはるかに越える生徒さんの論文をどのように評したらよいのかということについてずっと話がございました。ただし、このコンクールのテーマは、「アインシュタイン物語」でございます。才能を規定によって止めてしまうのではなく、それを何とか公開することによって伸ばしたいという審査員をはじめ、主催者側の意思がありましたので、特別賞を創ることにいたしました。共栄学園中学校の新村さんに敬意を表しまして、特別賞を差し上げたいと思います。
 なぜ規定に合わなくても賞にしたかったのかといいますと、審査員の間でも話をしていたのですが、新村さんの論文はきれいな起承転結になっております。ただし承の部分が一般の論文に比べて非常に長いのです。一見アンバランスですが、音楽のジャンルについて一つや二つの例を出すだけでなく、逆に徹底的に並べるというこの表現の仕方は、大学入試の論文などではちょっとありえなくて、こういったコンクールでなければ出なかったであろうと思います。そして、この具体例を限りなくつなげるというところから、一気に自分の存在へ、音楽から詩という言葉へと到達し、そして人間の存在というところでうまく着地点を見出したというこのあたりは、やはり評価せざるを得ないのではないかというのが重要な要素となっております。
 また、これは新村さん自身ももしかしたら気づいていないかもしれませんが、この論文の中には、20世紀の長い時間をかけてヨーロッパの人々が考えてきた芸術論の行き詰まりを超えるヒントが含まれています。それが何であるかは、新村さん自身がこれから時間をかけて考えていくことではないかと思います。
 どうしても学力というものは、偏差値というきれいなベルカーブの中に入っておりますが、アインシュタインはそのベルカーブを見事に壊しました。株価の変動のグラフのように才能というものは突然大きく伸びるものです。そういう意味で新村さんの論文というのは、枠組みを超えすぎているゆえに字数も超えざるを得なかったということで、ぜひその才能を自信をもって未来に向けて大きく伸ばしてください。

株式会社 エヌ・ティ・エス
学習ツアーセンター 本間勇人

 特別賞 共栄学園中学校 新村 真由乃さん (中学2年生)  
「What is the music which you like?」
ご担当先生 名越 俊哉 先生
選択したテーマ 『次々と世に送り出される新しいアイディアの中で、あなたの価値観を変えた<新しいアイディア>とはなんですか。』
本人コメント:
  正直私は、こういうものが得意なわけでもないし、受賞することなどもぜんぜん考えていなかったので、ここまでできて自分でもびっくりです。どうもありがとうございました。
鈴木晴子先生からのコメント:
  今日はこのようなコンクールに出席できまして、本当にありがたく思っています。学校では、知識だけを子どもたちに植え付けやすいのですけども、最先端の授業の中で今まで教師が見つけられなかったものを引き出していただきながら、すぐには出てこなくても未来に向けて10年後20年後に大きな力が出てくるのではないかと思い、教師ともども勉強しながら取り組んでおります。本当にどうもありがとうございました。
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◆ 学校賞・・・2校

学校賞は、本コンクールに大変ご理解を表していただき、多くの生徒さんにこの会を広めていただいた学校の先生方にお送りさせていただきたいと思います。このようなコンクールの活動も、Honda「発見・体験学習」の活動も、先生方のご協力、ご理解なくては実現できないことですので、今後ともぜひこのような活動の場に多くの学校の先生方にご参加いただければと思います。本当にありがとうございました。

審査委員 NTS教育研究所 石井麻美

 受賞校
 小鹿野町立小鹿野中学校
 共栄学園中学校

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