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「チームティーチングによる英語授業」


検 討 会

楽しく、そして「自分たちで考える」ための授業が終わった後は、見学された先生方による検討会が開かれました。参加された先生方はこちらです。

共立女子中学・高等学校 渡辺 眞人先生
順心女子学園中学・高等学校 金子 暁先生
明治大学付属明治中学・高等学校 松田 孝志先生
中央大学杉並高等学校 鹿島 真知子先生


 授業を拝見されて、いかがでしたか?


■ 
渡辺先生 ■
分かる、楽しむための意味がよく分かりました。先生と先生との信頼関係がよくできていると思いました。

■ 鹿島先生 ■
「ルール」がとてもよかったですね。
授業では、教科の知的な部分を強調しがちだが、これを徹底的に楽しくしているのはすばらしかったです。

■ 松田先生 ■
私からは6つあります。

動きのある授業ですね。そのチャレンジ精神に敬意を表したいです。
生徒の目を見て、名前を読んで、語りかけるやり方がとても丁寧でよかったです。
見本をみせてから、内容に入っていくステップが踏めてよかったです。

私も「社会化」のプロセスを授業にとりいれるようにしているので、「京北ルール」はとてもよかったと思いました。

先生の声がけのタイミングやその姿勢がすばらしかったです。
最後の分類わけのところで、知的興味をそそるやり方が面白かったです。

■ 金子先生 ■

京北ルールを最初に出されましたよね。他の授業でも使われているとお聞きしましたが、まさにこれが「校風」になっているんだろうな、と感じました。さらに付け加えられた井出ルールの言葉を、最後まで生徒たちが使っていたのは、信頼関係、親近感の表れなんでしょうね。


 この授業をさらによくするための改善点などはありますか?


■ 金子先生 ■

"トーマス"も含めて、挙がったものについて、これは面白い! ということをさらに言ってあげるとがんばったことが評価された感じを得られるのではないでしょうか。

■ 松田先生 ■
こういう授業をするには、「しくみ」が必要ですよね。だからこそ、授業の後の検証・分析をきちんとすることでさらに広がりをみせるのではないでしょうか。

■ 鹿島先生 ■
まさにおっしゃるとおりで、こういう授業のやり方は"一人の思いつき"ではなく、国語、英語、数学、理科などについても通用する大切なことだと思います。

このようなやり方は、知識を学ぶためだったり、話を聞くための"フォーマット"。まさにあそこで体験学習としてそれをやられていたわけですよね。

■ 渡辺先生 ■
今日の授業は突然できるものではないと思います。おそらく普段からこういうやり方をされていたのではないでしょうか?

また、"食べ物"がすべてのチームで挙がってきたように、全チームに共通するものなどが出てきていて、面白かったですが、そもそもどのように国を選らばれたのですか?

■ 井出先生 ■
まず最初に1、2、3と順番をつけて国を選ばせたのですが、フランスが圧倒的に多く、ポーランドなどの少数派にはしかたなく謝って下げさせてもらいました。

それを見て、やはり"調べやすい国"というのはあるな、と感じていましたが、結局今回の6つの国が残りました。そして、今日のように再度希望をつのったのです。

ベルギーなどは文化祭で3年生が出店した「ベルギーワッフル」がヒントになったようです。このことも"知っていることを話そう"というワークの時に出てきたことです。


基本は楽しい授業ではあるのですが、それでも社会の嫌いな生徒もいるかと思います。そういう子にはどのように対応されているのでしょうか?


■ 井出先生 ■

社会は苦手でも、"社会の授業"は楽しめるようにしたいと思っています。例えば、こういう生徒がいます。テストの点は悪いのですが、授業のはじまる前には必ず私を迎えにきて、そして終わると送ってくれるんです。それだけ、楽しみにしていてくれているようです。

■ 松田先生 ■
先生の作られたワークシートをさらに活用すると、テストのときにもやってきたことが反映されて嬉しいのではないでしょうか。

■ 金子先生 ■
私も中学1、2年の社会科を教えていますが、グループ学習や生徒とのコミュニケーションをとる方法をもっとやってみたいと思いました。コミュニケーションのルールを作るのはいいと、改めて感じました。


 教科のグループワークの「評価」について教えていただけますか?

■ 井出先生 ■
ペーパーテスト、授業中の様子などをそれぞれのパーセンテージで考えています。評価のポイントになるのは、
一生懸命に話を聞いたか
問いかけに発言したか
自主的に調べてきたか

みんなで調べているときに積極的に関わったか・・などです。


■ 松田先生 ■
明大明治では、合計110点のうち、80点がテスト、残りはワークやレポートになっているほか、他者評価などもします。その際のポイントは、以下の5点です。

レジュメの分かりやすさ
説明の分かりやすさ
工夫の度合い

プラスアルファ度

理解の度合い

 


この方法でいいと思える点は、自己評価と他者の相違点をみせることで、"気づき"がおきるところです。

一つの授業で"がんばる"などの(数字にしにくい)評価をつけていいのかという点については、考える必要があると思っています。


 社会科は"暗記すればいい"と捉えられがちですが、どのようにお考えですか?


■ 鹿島先生 ■

社会科は「生きていく力」をつけるものだと思います。他の子たちの考えで気づいたりするなどもありますよね。そして、それができるのが"私学"なのではないでしょうか。

■ 松田先生 ■
私が嬉しかったのは、生徒の「おやじとニュースステーションを見ていて議論している」というコメントを聞いたことでした。やはり、知識をどう使うかが重要なんですよね。

ただし、生徒にするどく突っ込まれることもありますが・・でもむしろそれをきっかけに議論をするなら、それでもいいと思っています。色々な"視点"があって、それを知ることができたり、それぞれが違っていいんだ、ということを知ることが大事です。

■ 井出先生 ■
私も実際、一時間ずっと議論していたこともあります(笑)。でもそれは、興味をもってトライしたいことのあらわれです。知識はそれを支えていくもので、あとづけで興味を示していくのでも楽しいのではないかと思います。そしてその結果"意欲"が湧いてくることがいいな、と思います。

■ 鹿島先生 ■
そうですね。私もいつも、理系の科目の好きな子ほど、社会を学んで欲しいと思います。


 最後に、全体的なことで感想などありますか?

■ 金子先生 ■
ゆとりをもって取組んでいかれているのが実感できました。普通は中学生のうちに高校2年生くらいまで進んでしまうので、こちらのやり方は面白いと思いました。

■ 松田先生 ■
カリキュラムが先にあるのではなく、子どもたちを中心に授業がある京北中学校はすばらしいと思っています。これは、是非浸透していってほしいものだと思います。



NTS教育研究所 渡部亜希子



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