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「チームティーチングによる英語授業」


検討会−中村学園の英語教育−

密度の濃い授業が終わったあとは、CALのメンバーによる検討会が実施されました。出席された先生は、こちらの方々です。


京北中学・高等学校 川合正校長先生
  〃 中学教頭 實方隆志先生
文京学院大学女子高等学校 野口由雄校長先生
修徳学園中学・高等学校 中高一貫部生徒部長/英語科 深田誠先生
中村中学校・高等学校 小林和夫理事長
  〃 進路指導部長・英語科 永井哲明先生
  〃 英語科主任 福田素子先生


今回の英語授業についてみなさんはどう思われましたか?

■ 野口先生 ■
丁寧でとてもいい授業だったと思います。ストーリーを通じて感動を感じることができるのではないかと思いました。登場人物を理解するために、グラフを使ったりする方法もとても面白かったです。

■ 實方先生 ■
Extensive readingで大事なのは、教材の内容だと思います。いかに“共感できる”ものを選ぶか…その点では、教材選びに苦労されたのではないでしょうか。補足的に美しい景色の写真を紹介されたのも、効果的だったと思います。この先、生徒たちが、この美しい景色にも感情表現があるんだ、ということまで読み込んでくれるといいですね。

また、グループ学習に抵抗なく対応するという様子から、日ごろの生徒の真剣に授業にとりくむ姿勢が伝わってくるようでした。

3人の登場人物の“感情”を追っていくという試みが非常に面白かったので、これから先の展開が、私自身も楽しみです。(笑)

■ 深田先生 ■
センテンスの読み込みに対して与えられる所要時間は計算されているものなのでしょうか?だとすると、高校入試なども意識された、色々な角度から検討されていることが伺える授業だったんだと感じます。

さらに、アンとマシュー(もう一人の登場人物)が“自分の意志で”考える部分はもっと深く考察してみてもいいんだろうな、と思いました。


■ 川合先生 ■

授業している最中に写真や映像を使うのは、授業の補足、ということの他に“気持ち”をほぐすのにも役立っていたと思います。また、グループを作って進めることも、英語に対する劣等感や緊張感を解く要因になっていたと感じます。

あとは、発表することも自己表現であるので、もう少し大きな声でできるように、グループの誰かが手を貸すなどの工夫をこちらがしていく必要性はあるんでしょうね。私は国語の教師なので、その立場としては「あいづち」「ヒント」などの言葉にさらに工夫があるといいのかも?と思いました。

野口先生から、3つのサジェスチョンがありました。

  1. “Why?”をもっと取り込んでみる
  2. Reading is guessing gameです。英語はWhy?に答えるゲームだと思っています。ですから、このWhy?をもっと取り込むことで「気持ち」や「間をあらわす言葉」の考察などに深みがでてくるのではないでしょうか。

  3. 理解度を確認する工夫を
  4. 英語、英文で理解したかどうかを確認するために、日本語訳を渡さないで確認するなどの工夫が必要だと思います。

  5. いかにして生徒に話させるか
  6. 私も英語を教えていますが、あえて「うまく話さない」という工夫をしています。教師が上手に話すよりも、気楽に話すようにすると、生徒ももっとリラックスして話せると思います。  

基礎→実践→体得で養う“本当の国際感覚”
−中村学園の英語教育について

授業を拝見された先生方の実感こもった意見、感想そして提案。これらをお伺いしていると、この授業のよさや、さらに深めていくためのポイントなどが浮き彫りになってきて、ますます興味が湧いてきます。

最後に、中村学園の英語教育の方針や姿勢に対する質疑応答がありました。答えていいただいたのは、永井先生、福田先生です。


英語教育の基本的な方針はどのようになっているのでしょうか?
6年間の間に、ベーシック、スタンダード、アドバンストゥ、とレベルアップしていくような基本の内容のほかに、それを実践の場で生かすための海外研修・合宿、さらに達成度の確認のための資格取得も織り込まれています。目的意識をもたせ、本当の意味での国際感覚を養う実践的な英語体得を目指しています。

また、そのために必要なのは、生徒の学力の「足並みをそろえること」だと思っています。
その、「足並みをそろえる」ための具体的な方法は?
毎回の授業は、必ず前回の復習の小テストから入ります。また、理解度を確認する意味でも、フリーの英作文を作るチャンスを与えるなど、授業の枠組みをとる工夫もしています。
今日の授業を拝見していて、生徒さんとの信頼関係ができているなぁ、という印象を強くうけたのですが、そういう環境づくりに何か工夫をされているんですか?
そうですねぇ…「質問しやすい環境」ではあると思います。授業以外でも留学や進学のことなどいろいろと相談をうけることが多いです。
今回は中学3年生が対象でしたが、高校になるとどのような授業展開になっていくんですか?
レギュラーのほかに、夢のある論説文などをプラスしてきます。狙いは「英語を読む」のではなく、「英語で読む」力をつけていくこと。文章を読むのではなく、内容理解ができるようになってほしいですね。

中村学園の英語教育の方針をお伺いしていると、単に「英語を学ぶ」のではなく、目的意識をもち、英語を自分のものとして使いこなすことで、現代にふさわしい「自分らしさ」を追及していく…そんな姿勢や先生方の想いが強く伝わってきました。

語学としての英語しか教わってこなかった私としては、こういうスタイルの授業や学校の方針がとてもまぶしかったです。そして今日お会いした生徒さんたちに、こう耳打ちしたい気分でした…「学校、先生、そして自分自身を信じて、一歩ずつ歩いていけば大丈夫だね。」と。

NTS教育研究所 渡部亜希子



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