
| 2001年6月6日 by 本間 勇人 |
| ◆ 20世紀末から21世紀になって、新聞紙上やその他のマスメディアが流す報道には、とにかく時代は大きく変わるといった内容のものが毎日満載されています。日本の若者たちが海外で活躍する姿や国際市場の変化そして新しい犯罪の記事が詰まっている新聞を見ていると、なるほど大きく変わるのだなあと感じないわけにはいきません。 ◆ このような目まぐるしい改革関連情報に右顧左眄せずに、いったいこのような時代を生きていくには私たちは何が必要だろうと、目を閉じ、耳を澄まして、考えてみると、世界が狭くなり、遠くの問題も身近な問題も個人の問題にふりかかってきているのが、現在であり、これからの世の中ではないかと思えてきます。 ◆ かつて太陽の下で、食事をしながら何も考えなくてよかった幸せな時代とは違って、あの太陽が照っているにもかかわらず、アジアやアフリカの生態系は壊れ、先進国では遺伝子組み替えが行われ、輝く太陽の下で、安心して目の前の食物を口に入れられるのかと心配せずにはいられない日々を送っているのが今なのです。 ◆ 私たちの身の周りには、大きな世界中の問題が横たわっているわけです。そしてそのことに個々人が気づき、問題を発見し、解決していく方法を考えられるようになる必要に迫られています。しかし、日常の何気ないことに、深い問題性を発見する視点や感性そしてそれを解決する方法を考えるなどという思考は、科学者や経済学者や芸術家そのものの資質です。 ◆ かつては1人の天才と偉大なリーダーと卓抜なプロデューサーと大衆などがいればそれでよかったのかもしれませんが、これからは1人ひとりが才能者でなければならないでしょう。個々人がユニークな才能を持ち、互いに協力し合いながら、人間と自然と社会の調和を作っていくことになるのではないでしょうか。 ◆ では、その1人ひとりの才能、創造力をどうやって引き出し、伸ばしていけばよいのでしょう。その仕掛けや仕組みが、「学習プログラム」です。このなんの変哲もない「学習プログラム」こそ、実はすばらしい未来の扉を開く鍵だと思います。 ◆ 私たちは、家庭生活の中に文化が織り上げてきた目に見えない「学習プログラム」によって自己を作ってきました。社会生活においても同様です。特にこの社会や文化や自然に関する知恵を学ぶ「学習プログラム」を意識して目に見える形に表現し、実践してきた専門部門は学校です。 ◆ しかし、社会や自然や文化が、良かれ悪しかれ、地球規模で変わろうとしている今、目に見えない伝統ともいうべき「学習プログラム」の機能が低下してきています。変化に対応しながら人間としての倫理を保守できる「学習プログラム」の創造が望まれています。 ◆ このような時、学校が果たす役割は、大切です。これからの時代を生きていくために個々人が才能者として育っていけるきっかけを、人間の多感な時代である中高の時期につくる新しい「学習プログラム」を開発できるのはまず学校の先生方だからです。 ◆ そこで、ぜひ学校の先生方と21世紀型の「学習プログラム」を協働で研究していく機会を設置したいと思います。まずは小さな勉強会から始めて大きな渦のような広がりにしていきたいと思います。さしあたり、勉強会の名前は「21世紀型学習研究会(Center for the Advanced Learning)」、略称《CAL》です。メンバーは、学校の先生方、先端技術や考え方の協力をしてもらえるHondaのスタッフの方、アート、児童書、教育書、教養書の企画編集発行を行っている老舗の出版社である銀の鈴社、そしてNTS教育研究所です。 ◆ 事務局は、まずは私がやります。まずは《CAL》の勉強会を10名程度から始めたいと思います。このメンバーは「隗より始めよ」的なメンバーになると思います。「隗より始めよ」メンバーとしてご協力いただける先生は、私のe-mail先(honma@netty.ne.jp)にご連絡ください。 ◆ 《CAL》の活動は、 1. 年に数回の勉強会 2. 年に1回の21世紀型学習プログラムの考え方や事例集の出版 3. 海外の新しい学習プログラムの情報収集 4. メンバーの情報交換のための《CAL》メーリングリストの設置 などを考えています。 |