STOCKリーグ体験談
STOCKリーグに参加しての生徒一人一人の体験談です。S君の体験談は「5.記念シンポジウム(日経ホール)レポート報告」に代えさせて頂きます。
a. チームリーダーとして
私が日経ストックリーグに参加しようと考えたのは去年の6月のことだった。
私は小学校の時からこのような催しに参加してみたいと考えていた。しかし当時そのようなチャンスは無かった。だから今回黒羽先生からこの話が来た時にはすぐに参加しようと思った。と言うのも私の心の中でめんどくさいという考えが一瞬頭をよぎったからだ。しかし私は「小学校の時からやりたかったんだし、このチャンスを逃したら二度と来ないだろう」と直ぐ考え直して結局参加することにした。
具体的に話が進行したのは夏休みに入る少し前だった。まずチームリーダーを決める事にした。リーダーの決め方はすこぶる単純でジャンケンだった。私はジャンケンに負けない、負けないと心の中で唱えながらジャンケンに臨んだが結果は見事に負けて私がチームリーダーになってしまった。もっとも心の奥底では「チームリーダーをやりたい」と言う権力欲が無かったわけではないが、7月下旬・8月と夏休みを挟んで九月に再開。9月はストックの中でも一番大変だった時期だ。この月に100万円のポートフォリオの投資先を決めなければならず、しかも初めての株式投資なのでどこに投資してよいのか分からなかったからだ。
100万円のポートフォリオの投資先を決める時には少々もめた。黒羽先生が「高校生らしいもので行こう」と言ったが私はそれに反対して「いや、バイオテクノロジーのような未来的な物で行くべきだ」と提案したからだ。ただ「IT関連を中心テーマにしない」と言うのは全員一致で直ぐに決めた。結局各自が各々自分で好きな会社を選ぶ事で解決した。
決めた投資先の銘柄を実際に買ってみた。最初は水曜日に集まろうと決めたが毎日自分達が買った株のことが気になって結局木曜日と土曜日を除く殆ど毎日集まってしまった。特に雪印の株が気になった。私と黒羽先生は実際に雪印株を買ったからだ。また雪印の創立者の一人が京北出身だったからでもある。
一日や二日で株が大幅に上がる事など殆どなかったが、たまに大幅に上がっていたりすると大喜びした。下がった時はとても残念だった。もっとも10月以降株式市場は低迷しつづけて下がる方が多くなったが。
10月の下旬いよいよメインである500万円のポートフォリオのテーマと投資先の選定を始めた。パフォーマンス賞は無理だろうと考えて、儲けを追求せずにテーマの選択とレポートに集中するということは早々に決められた。この時もいろいろ意見が出てその選定のために夜遅くまで残った。放課後になるとセントラルヒーティングは切られてしまうのでとても寒かった。また何日もその状態が続いていたので少し風邪気味になってしまった。
そうした苦労をして練り上げたテーマは「バリアフリーの発信基地は鉄道会社」だった。このテーマにいたるまでには紆余曲折があった。まずS君が「バリアフリー関係で行こう」と提案した。しかしただのバリアフリーでは他のチームも考えるだろうから何かバリアフリーに関係する別の物も取り入れよう、と言うことになった。そこで私が前から言っていた「鉄道の駅から何かを発信しよう」と言うアイデアが採用されこのテーマが出来た。
2ヶ月ほどあとに100万円のポートフォリオのレポートと500万円のレポートを組んで日経に送った。この時黒羽先生は「アメリカに行くぞ」と言っていたが私たち3人は誰も相手にしなかった。その時はまさか数ヵ月後この言葉が真実になるとは夢にも思わなかった。
b.経済は面白い
経済は面白い。そう思ったのが中学二年のときだった。それ以前は、ただ歴史に興味を持ち時代時代の細かい部分を自分で調べたり、先生に聞いたりして歴史の知識を自分なりにして蓄え、それを将来の職に役立てば私はそれで満足した人生だと思っていた。しかし、テレ朝の番組を見ていて経済のことをやっていて大変興味を持った。極め付けが、テレビ東京のいわゆる「米国でのバーチャル株式」の授業風景と大学での経済授業の中身にかなり感動した。経済とはこんなにも面白いものなのだと確信した。それで、私は商業高校に進学した。
「株式の運用」。前々から大変興味があった。しかし、株の運用は大変危険が伴う。なにしろ動かす金額がどうしても高額になってしまうからである。しかも、損失が出れば誰もその金額を保証してくれないのだから。それでも、私は機会があればしたいと思っている。なぜか?成功すれば、大変な利益が出るからだ。そして、その利益でまた運用する。その繰り返しである。しかし、その逆もある。損失が出た場合である。底なし沼に入った状況になってしまう。そこからは、早く出ないと助からない。「株」もいっしょである。こういった考えを持ちながら、将来の資産作りにがんばりたい。
最初の難題が出てきた。100万円をもって運用するという難題である。さて、そこで困ってしまった。何を買うかである。今時の株(IT・バイオ・ナノテク)やマニア株(日本精工・日本無線)や有名株など色々な株が日本には存在する。そんな中思いついたのが、東証一部のサービス業に分類されている「コナミ」である。別に、なにもわけあってこの株を買ったわけではない。コナミは、ゲーム業界のトップを走っている。それなりの体力もあるから、運用期間中は潰れる心配はないと考えたからだ。尚、我々は運用期間中にこれらの株の売買はしないことにした。長期運用する方針を最初のときに決めていたからだ。その結果であるが、取得単位が9400円ぐらいで一時9980円まで上昇した。これには驚いた。しかし、高値をつけた翌日一気に下落。9600円あたりまで下がってしまった。
株とは面白い。まさに、生き物である。株価が、上がるときは一気に駆け上がり、下がるときは一気に転げ落ちる。これは、自分の人生にも影響を与える。そう考えると大変面白いし、怖い。100万円ももって運用する、遠い話ではないと思う。黒羽先生の商業経済でやった「確定拠出年金」がそれである。
第一関門を突破したと思ったら、第二関門である。500万円での運用である。本腰を入れるにはこの関門である。まず最初に、どういう「道」でいくかである。現在の日本の経済的キーワードを挙げると、IT・バイオテクノロジー・ナノテクノロジー・環境・ロボット技術などが上げられるだろうか。そういったものを組み立てていってもいいのだが新鮮味が内容に欠けると思う。そういった中で、「交通バリアフリー」というものが出てきた。
これを知ったのは(私)、テレビ朝日の某ニュース番組である。平成12年5月に成立した「交通バリアフリー法」。交通バリアフリー法の主な趣旨は、駅・バス・公共施設など街のあらゆる段差を解消するための法律です。駅や公共施設にエレベーター・エスカレーターを設置、低床バスの導入を義務づけるものです。国・地方自治体・事業者がそれぞれ負担します。国は公共交通機関を利用する高齢者、身体障害者等の移動の利便性及び安全性の向上を総合的に推進する。公共交通事業者に対し、鉄道駅等の旅客施設の新設・大改良・車両の新規導入の際、この法律が適用される。既存の旅客施設・車両については努力義務とする。例、エレベーター・エスカレーター等の設置、誘導警告ブロックの施設等などがある。主務省庁は、運輸省・建設省・自治省・警察庁があたる。以上が交通バリアフリーの正式説明である。これに基づいて、我々はスタートした。しかし、まだ我々はスタートしたわけではなかった。運用する株式が決まっていなかったのである。しかし、その後の討議で10社が決まった。
500万円での運用結果であるが、確か最高で20位辺りまで上昇したとか。その中で、個人的に注目したのが「日産ディーゼル」という会社である。この会社の株を95円で取得した。ところが、最近この会社の株価を見てみると「184円(最高値)」となっていた。後の祭りである。まさに、生き物である。
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