
鎌倉学園校長 福井 安正
校長室に懸かっている歴代校長の写真。初代富士川游先生始め九人の校長先生が私を見守り、学園の伝統を語りかけてくれます。
大正十(一九二一)年九月十日、鎌倉中学校として設立許可を得て以来八十年。現在二万余の卒業生と一千四百余の在校生を擁する鎌倉学園は、県内屈指の私学として存在を誇っています。しかしこの八十年の歴史は平坦なものではなかったと聞いています。開校直後、関東大震災のためほとんどの施設の倒壊。昭和初期の不景気による経営困難。戦中戦後の混乱の時代。数々の障害を乗り越えて今日の学園を築いて下さった先輩諸氏に改めて感謝したいと思います。
創立以来の「礼儀廉恥」の校訓、「自主自律」の精神の下、各界に活躍する幾多の人材を輩出した学園の歴史と伝統を受け継ぎ守ること。と同時に、激動が予想される時代の要求に即応すること。そして二世紀の世界を担う若者達を育て、次代を託すこと。それが私達現職の責務だと思います。
現在私学が置かれている環境は非常に厳しいものがあります。各私学は生き残りをかけて努力しています。鎌倉学園も例外ではありません。しかし私たちは先輩諸氏の築かれた基盤を受け、さらに強固なものにしていく覚悟でいます。九十年、百年の記念誌にはさらに記事を盛り上げてくれる多くの卒業生が並ぶよう、人づくりに全力を尽くすつもりです。
|