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第11回『生徒の視点から見た女子校での教育』
(株)アイ エス エイ 首都圏支社支社長・国際教育企画推進部 部長 諸井惠

1.母校「雙葉学園」について
創設経緯
 1872 サン・モール修道会が不況と教育慈善活動を横浜で開始
 1875 築地語学校を開校
 1909 雙葉高等女学校創立
校訓
 徳においては純真に,義務においては堅実に
教育の目指すところ
 カトリックの精神に基づく全人教育を目指す
 すべての人を大切にできる人
 真の知性を養い正しい価値判断のできる良き母親,良き社会人,良き国際人を目指す
戦前・戦後の変化
裕福な家庭の子女が学ぶ学校=「お嬢さん学校」のイメージを変え,女性だから勉強しなくても良いという風潮に歯止めをかける
「勉強をしっかりする」ことを生活指導の柱とし,勉強とともに鍛錬の機会としてスポーツを奨励した
「地味で上品で,日本人らしい女性」
→「上品」=人間としての尊厳,「地味」=堅実に平凡に生きること
スポーツ大会,掃除が特徴?
勉強をしっかりするということが奨励されていることは確か
人格形成と進学指導が戦後教育の課題
 最終的には人格形成を取っているのかなと思う
 人格を育てていく中で学習をしっかりやらせていく
道徳の基本理念
 自己の判断によって決定し,実践する力の育成
 それぞれの良心の声に従って,自己決定し,生きる
 祈り,良心,感謝といった言葉がキーワード

2.生徒として感じる女子校(母校)の特徴
女子校は温室
 比較的同じような家庭環境,経済環境に育った子供の集まり
 異文化,刺激が少ない
 競争意識が少ない
 決められた枠の中での生活  文化祭に外部は入場できない
 決められた枠の中での生活  守られて育てられているという印象
 マイナスの見方  プラスの見方
 世の中に通用しなくなる
 偏った考え方になる
 違う世界を知らないで育つ
 外的要因の少ない自己形成期間
 やるべきことはやる基礎力の養成
 安定した環境内での健やかな成長
女子校特有の人間関係
 まじめ系,派手系,ユーモア系,運動部系,不良系等のグループパターンの存在
 年代の幅広い女性教員の存在
 あこがれの先輩,かわいい後輩という姉妹的関係
 マイナスの見方  プラスの見方
 グループに入れない不安
 年輩の教員は古い考えに固執
 異性に対するおそれや毛嫌い感
 同性の多様な価値観に触れ,自分を知る
 女性としての多様な生き方,人生観を知る
 身近な同性の目標がある
 生涯つきあう友人関係が生まれる
 卒業生アンケートで特に見られる項目
  中高を共に過ごした仲間との関係が継続する
  6年間毎年クラス替えがあることで交友関係が広がる
  学年を教える教科担当者は複数としている
  中学3年間の担任をした教員は高校で担任とならない
女子校出身ほど女性らしさが育ちにくい
 男性を意識したしぐさ,態度,行動を学内でとる必要がない
 力仕事を含め,生徒会,クラブ,文化祭,運動会などで自分達だけでやることからの
 たくましさ
 マイナスの見方  プラスの見方
 行儀,言葉遣いが悪い
 女性としての控えめさが不足
 異性に対する理想が高くなる
 女性であることに甘えない
 人間としての可能性が広がる
 自分のことは自分で責任をとる
 自分なりの役割分担の把握
卒業生による雙葉評の一つ
 自由奔放な生徒と教育熱心な先生
 生活態度(掃除,後かたづけ,服装,姿勢,行儀など)をうるさく言われる
 休暇中の宿題が多い
 週6日制の継続

 勉強といったことでの教育熱心さではない
 進学指導は高2で文理を選択する程度
 習熟度別授業などはやっていない
 補習というのを公式にはやらないがアドヴァイスはする
 家庭教師の紹介,学習プリントの提供など

 ※これらのプラス面を在学中にすべてプラスとは思えなかった
  在校生にこれらを求めるには難しい
  卒業してからあれは良かったと思ってもらえることが多い


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