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第6回『『建学の精神と理念』と『共学化への経緯』』
- 桜丘女子中学・高等学校 副教頭・企画広報部長 品田健 -
桜丘共学化について,歴史的な流れを簡単に。
■平成5年度前後
・
入試対策本部から現場の要望として共学化を進言
・
中学再開準備を開始,再開に合わせた中学からの共学かも検討
⇒女子校のままでの中学再開を決定
なぜか?
最大の問題は校舎などの施設整備といったハード面ではなく,教育の内容であるソフト面であり,中学再開と共学化という大きな転換を同時並行的に行うよりは,中学再開という事業にまずは全力であたりたいという教職員の思いがあった
・
その後も役員会にて共学化については継続議論
■平成10年度前後
・
調理科,情報科の募集停止
・
完全普通科体制への移行に伴い,共学化議論の再燃
⇒女子高を継続
なぜか?
普通科体制で最も重要視される進学教育の充実という最大の課題に集中して取り組むために,女子校という体制を継続して教科教育や進路指導の強化に専心するため
■平成11年度以降
・
共学化した学校や教員への訪問等を当時の校内役員が実行
・
共学検討の資料を集めて議論を進める
・
11年度から3年間に渡る改修工事も共学化対応でプランニング
■平成13年度
・
「真の進学校としての桜丘」というテーマでプレゼン
⇒電子会議室などで教員間の議論が高まる
⇒延長線上で再度共学化への意見交換
○募集面の期待から共学化の可能性を探る声
○理系進路希望生徒の増加に理系強化を期待しての共学化を考える声
⇒共学化における最大の問題は教育の内容である
⇒冷静に判断すれば今もう少しの具体的な取り組みが必要
⇒共学化も視野に入れた進学教育の徹底的な強化を選択
・
13年度末校長交代の際にも共学化は役員会での重要審議課題の形で引き継ぎ
■平成14年度
・
新体制となり,再生=Rebirthを掲げて更なる教育改革
「質の高い授業の提供」
授業見学・授業観察・教科会の活用,授業アンケート,データ分析など
・
平行して教育的・経営的側面など,多角的な検討と議論を継続。
○
教育面では,授業の質が格段に向上していることを年度半ばにして成果を実感,模擬試験などのクラススコアも全体に向上
○
経営面では,入学生徒のレベルを一定に保つか上げていく方向で設定すれば,近い将来に安定した教育活動可能と設定した体制の維持が危ぶまれる事態に直面する可能性が高い
○
ごく近隣の男子校・女子校がそれぞれ共学化する情報
○
公立志向・共学化志向が強い周辺地域の事情
⇒役員会にて16年度を最終的な共学化の期限にする結論
⇒15年年初より全教職員での共学化議論
⇒最終的に2月の全教職員会議で16年度共学化実施に向けての申請を決定
建学の精神と共学化について
本校の建学の精神は「女性の自立」にあった。創立80周年を迎えようとしているが,創立当時は性差による自立の困難さが明確な時代であり,創立者はまず教育の機会を与えて専門技術(裁縫)を身につけることで自立を支援することを考えた。その後,時代や社会の変化に応じて自立を支援する最善の方法を検討し実践してきた。情報科や調理科の設置もその一環であったし,進学教育と英語教育・情報教育を3本の柱とする現在の教育方針も「自立支援」を目指したものである。共学化を検討した際にしばしば話題となったのは現代における「自立」とは何かということであった。
様々な視点から自立ということを見直した結果,判明したことは現代は性差によるものよりも教育環境による自立の困難さであった。英語が堪能でない,インターネットやコンピュータをツールとして使いこなせないことが男女の差よりも大きく本人の自立に影響している。英語と情報に限って言えば,専門職としてではなく,道具としてどれだけ機能させているかで考えると女性の方が優れているかもしれない。このような認識に基づいて,自立を支援するという建学の精神を現代に適用するにあたって共学化に踏み切り,男女の区別なく本校の特色教育を提供することが世に貢献することであるとの結論に至った。共学化以降,桜丘は「個人の自立」を支援する教育を更に広げていく。
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